日本語は特殊じゃないらしい
洋画を観ていて思うのは、英語という言語がシンプルなこと。字幕の日本語は長い文章なのに、セリフはほんの数語だったりする。
日本語はそれほど難しいのだろうか?
日本で生まれ育ち、毎日文章を書いているボクにすれば言語としての日本語を客観的に見ることができない。でもよく考えたら英語は26文字のアルファベットで完結するけれど、日本語は漢字、ひらがな、カタカナ、そのうえ最近はアルファベットまで使用する。
漢字ばかりの中国語やハングル文字に比べたら、日本人のボクたちには日本語のほうが楽に思えるんだけれどね。だけど外国の人にすればそう簡単なものではないのかも。
ところが世界的に見ると、日本の言語はそれほど特殊なものではないらしい。
日本語の特徴として、名詞の単複を区別せず、述語が最後に来る語順(S O V)という特性がある。文章や言葉の最後まで至らないと、その人の意思がわからない。英語だと主語のあとにすぐ述語が入る。
日本語と同じ構造を持つのが韓国語らしい。ところが世界的に見ると、述語が最後にくる語順というのは多数派とのこと。これマジで知らなかった!
つまり英語やスペイン語等のヨーロッパ発祥の言語や、人口の多い中国語の言語構造は述語が先に来ることで、日本語は特殊な言語だと思い込まされていただけだということ。使用人数で統計を取れば日本語は少数派だけれど、言語構造を分母にすると多数派になる。
ただし日本語の特殊性は存在する。リンク先の記事によると、使っている音が圧倒的に少ないらしい。英語だと音の最小単位である音節が3000から数万といわれている。ところが日本語はわずか100ほどしかない。
英語なら音で言葉のちがいを識別できるけれど、日本語は基本的に文字を見ないと難しい。それほど同音異義語が多いということ。おそらく海外の人が日本語を勉強するとき、漢字やひらがなという文字以上に、この同音異義語を理解することが難しいだろうと思う。
同音異義語の多さは、文章を書いているとよくわかる。漢字変換をするときに大量に表示されるからね。だけど日本人なら会話の流れで区別できる。このあたりが日本語の特殊性なのかもしれない。つまり『空気を読め』ということ。
根回しや和を尊ぶ日本人の気質は、言語構造にもあらわれているのかもしれない。せっかく身につけたスキルだから、いま以上に日本語を大切にしていこうと思う。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。