今までの常識を打ち破る
朝のうちは少し雨が残っていた神戸ですが、その後は青空が広がっています。ただ寒波がやってきたようで、時おり強い季節風が吹いています。明日は寒くなるのかな。
さて遅ればせながらようやく『マレフィセント』を観ました。いや〜思っていたより遥かに面白くて、めちゃ泣いてしまいました。いい映画ですね。『眠れる森の美女』をイメージしていると、困惑するほど違うストーリーです。今までのこの物語の常識を打ち破れる素晴らしい映画ですね。
一言でいえば若い頃の王と妖精の痴話ゲンカが、王の娘を巻き込んだというストーリーです。ただマレフィセントには同情できますよね。あれほど信頼していた人間に騙されて翼を奪われるのですから。その後魔女のようになってしまうマレフィセントは、翼を奪われた堕天使のイメージなのでしょう。
憎しみと復讐で誰にも解けない呪いをかけてしまいますが、かけたはずのマレフィセントが最も苦しむという展開がいいです。頼りない3人の妖精に任せていたら赤ん坊が死んでしまう。そう思いながら16年も影で助けるわけですから、実質的な母親です。「真実の愛」なんて存在しないと思うから、真実の愛を伴うキスだけが魔法を解けるようにした。憎い男の娘だと思いながらも、オーロラを愛さずにいられないマレフィセントの姿が最高でした。
そして16歳になって呪いで眠ってしまったオーロラを救うため、王子を見つけ出してきたのもマレフィセント。ところが今までの物語と違って、その王子はオーロラ姫を救えないのですよね。そりゃ、会ってすぐに真実の愛は無理かも……。ということで「真実の愛のキス」でオーロラを救ったのは誰か? とても説得力のあるストーリーだったと思います。真実の愛に目覚めて羽が戻ったマレフィセント。天使に返り咲いた姿ですね。
アンジェリーナ・ジョリーはマレフィセントにぴったり。最高のキャスティングだと思います。オーロラ役のエル・ファニングはダコタ・ファニングの妹なのですね。これからが楽しみな女優さんです。
今までの常識を打ち破った映画ですが、同じく常識を打ち破った本を紹介します。昨日読了した本です。
『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』ブライアン・ハリガン、デイヴィッド・ミーアマン・スコット 共著という本です。
グレイトフル・デッドというバンドをご存知の方はいるでしょうか? 私はチラッと名前を聞いた程度で、曲は全然知りません。ところがアメリカでは大人気のバンドだそうで、ビートルズやローリングストーンズと同じ時期にデビューしています。そしてリーダー格の一人が亡くなる90年代まで現役で演奏していたバンドです。現在も残りのメンバーが名前を変えて活動中とのこと。
このバンドは今までの音楽会の常識を打ち破ってきたそうです。レコードやCDが爆発的に売れているわけではありません。ライブで圧倒的な支持を得てマネタイズしているバンドなのです。では何が常識破りなのか。
ライブの録音や撮影は全く自由です。お金のやり取りがなければそのテープをファン同士で交換するのも大丈夫。最近のライブでようやく写真撮影が許可されてきましたが、70年代や80年代では考えられないことです。レコードが売れなくなると懸念して、どのアーティストも録音や撮影を厳しく取り締まるのが常識でした。
さらに、チケットの仲介業者をすっ飛ばして、ファンに優先的に最前列のチケットが手に入るシステムを独自に運営しています。ダフ屋や関係者にいい席が行くのではなく、応援してくれるファンを最優先にしています。
さらに毎回のライブの曲は全く違います。何を演奏するのか全くわからない。普通はアルバムが発売されて、そのアルバムを売るためのライブです。そうした常識的な発想が全くありません。だからファンでもどのライブに参加したかで、全く違った体験をするのです。数曲を日替わりで演奏するバンドはありますが、全曲予想がつかないなんて考えられません。
その他にも常識を打ち破ることをしているグレイトフル・デッドですが、この手法を現在のマーケティングに当てはめてみたというビジネス書です。本の内容的にはまぁまぁだったのですが、そうしたバンドがいたことに驚きでした。人と同じことをやっていてはダメなことがよくわかりました!
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