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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.363

この時期になるとつい出てくる言葉が、「暑い、しんどい」というもの。

 

「暑い」という感覚は、ある程度客観的な要素を持っている。猛暑日であれば、たいていの人は暑いと感じるだろう。

 

だけど「しんどい」という感覚は、個人の差異がかなり大きい。人によって「しんどい」という言葉が発せられるポイントがちがうので、まったく同じ環境にいても感じ方はちがう。つまり、他人のことは本質的にわからないといいうこと。

 

そんなことを感じさせる記事を読んだ。

 

保守もリベラルもみんな、自衛隊撤退後には南スーダン紛争を忘れてしまったのか

 

南スーダンという国名が、今の日本人の記憶にどれだけ残っているだろうか? 今の内閣改造前に辞任した稲田防衛大臣の記事に関心を持っていた人なら、聞き覚えがあるかもしれない。あるいは家族や友人が自衛隊に関わっている人なら、PKOという言葉と同時に記憶しているだろう。

 

ボクはネットの情報を通じて南スーダンに関心を持ち、PKOで活動している自衛隊員たちの危機をずっと心配していた。実質上の戦闘地帯なのに、憲法の規定上自らの身を守るために攻撃することができない。

 

実際には公にできないことがあったと想像されるが、とりあえずは撤退を決めたことで隊員たちは無事に帰国した。だからと言って、南スーダンの問題が解決したわけじゃない。あの国の悲惨な状況は、現在でも続いている。

 

この記事を読むと、南スーダンの現状が少しは理解できる。ほんの少しだけれど。

 

隣国のウガンダへ入国した難民は100万人を超えた。難民たちの生活は悲惨で、まともな医療も受けることができない。だけど自衛隊が撤退した日本において、南スーダンの情勢が報道されることはない。ある意味、「どこか遠くの世界の出来事」になってしまった。

 

残念なことだけれど、このことについてメディアを非難する気持ちはない。情報があふれている現代社会において、自国民が関わらない出来事を報道する余裕はない。どうしようもないことだと思う。

 

結局は最初に書いたことにつながる。他人の痛みは、本質的には理解できないということ。誰かが「頭が痛い、お腹が痛い」と訴えても、それがどの程度のものか同じ痛みを経験しないとわからない。

 

自分にとっては騒ぎ立てるようなものじゃないと思うかもしれないし、耐え難くて救急車を呼ぶような痛みかもしれない。自分の感覚で体験するしか、その痛みを理解することはできない。

 

こうした国際情勢も同じようなところがある。ボクたちが知らない遠くの国で、想像を絶するような苦しみを経験している人がいるだろう。逆に日本人が抱えている問題について、他国の人たちが理解することはない。

 

だけどこのままでいいはずはない。

 

『自分』というものを規定する境界線を、これからの時代は広げていくことが求められる。そして『自分』の境界線を広げる人が世界中に現れると、連鎖反応を起こしてリンクした個人の輪が拡散すると思う。そうなれば、世界は本当の意味でグローバル化されるのだろう。

 

まずはボクたち一人ひとりが、『自分』の境界線を広げていくことだろうね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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