スーパーはつらいよ
ボクが社会人になるまで経験したアルバイトの数は、両手では足りないほど多い。そのなかでもっとも経験が長いのはスーパーでのアルバイト。まだ出始めだったコンビニを皮切りに、京都や石川県でもいくつかのスーパーでアルバイトをした。
もっとも長期間働いていたのは青果のバックヤード。野菜や果物の下処理からラップによる包装、そして店頭での商品陳列やポップ書きもやった。だからスーパーの仕事がどのようなものか、そしてどれほど大変なものかは多少知っている。
ただアメリカの影響なのか、最近の日本では訴訟というものが一般的になってきた。それゆえボクがアルバイトをしていた当時ではあまり考えられなかったような苦労が、スーパーの経営者や店長等の管理職につきまとっているらしい。
サニーレタスの水で滑ってけが 賠償2100万円~買い物中の身近なリスク
リンク先の記事は、東京都内で起きたスーパー関連の事故をまとめたもの。タイトルに驚いて思わず記事を読んだ。
60代の男性がスーパーの店内で濡れた床にすべって転倒。店の責任だとして訴訟を起こし、なんと2100万円の賠償が確定した。金額が大きくなったのは、この男性が一人でバームクーヘンを焼いている仕事だったから。商売ができないことに対する補償も含まれている。
すべった原因はタイトルにあるサニーレタス。このスーパーではサニーレタス水につけてから販売していた。それで購入者が台から取り出すときに水がたれてしまう。その水によってこの男性はすべったということらしい。
スーパーとしては想定できたことなので、まめに掃除をしなかったことで過失が認定された。もちろん注意しなかった男性にも過失があるとして、賠償金は減額されている。それでも2100万円だからスーパーとしては痛い
さらに別の都内の例では、レジ近くに落ちていたカボチャの天ぷらで足を滑らした人が訴訟を起こした。1審ではスーパーに賠償が命じられたが、2審では原告が逆転敗訴している。いまでも上告中とのこと。
天ぷらとサニーレタスのちがいは、スーパー側が危険を予測できたかどうかというもの。レジの通路に天ぷらが落ちていることは、通常は予測できない。それゆえ原告の訴えが退けられている。まだ確定していないけれどね。
とにかくいつ訴えられるか分からない時代。スーパーはただでさえ食品を扱っている仕事なので神経を使う。ボクが利用しているスーパーの店長は本当にいい人で、若いのにいつもにこやかに対応して、常に動いておられる。以前購入した商品に不備があったとき、店長自ら自宅まで代わりの品を持ってきてくださった。
そこまで神経を使っているのに、不足の事態に備えて常にアンテナを張り巡らしておかないといけない。ストレスで倒れそうになることもあるだろうな。日本で産科の医師が減っているのは、やはり訴訟が多いからだと聞いたことがある。
裁判は誰もが有している権利。それを阻止することは法に反する。そうなるとスーパーとしては未然に事故を防ぐしかない。とりあえずスーパーに行ったらまずは自分が怪我をしないように気をつけること。そしてそんな危険を見つけたら、速やかに店員さんに報告することが必要だと思う。
今日もこれからスーパーに行くけれど、店員さんに感謝しつつ、もし何か危険な状況に気づくことがあったらすぐに報告しようと思っている。
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