ついに物語の舞台が整った
今日は買い出しのついでに、いつもミューナの健康祈願でお参りしている神社で初詣をしてきた。まだ午前の早い時間だったせいか、比較的空いていてゆったりとお参りできた。街も人通りが見られず、道路も車が少ない。お正月らしい雰囲気の六甲の街だった。
だけど一歩スーパーに入ると、異世界へ転生したのかと思うほどの混雑。まぁボクも含めて、初売りを目指してくる人が多いのに驚いた。ちなみにネットの初売りで購入した商品も、今日の午後に到着。便利な世の中になったものだね。
さて、年末年始にかけてトライしている『指輪物語』シリーズの全制覇。ようやく映画化された時代に近づいた。
2023年 読書#1
『シルマリルの物語』下巻 J・R・R・トールキン著という小説。上巻の感想については『1年の始まりは神話から』という記事に書いているので参照を。
ボクが以前に所有していた新版は1冊にまとめられていた。それゆえ昨日のブログでは概要を述べただけなので、この作品の全体像について紹介しておこう。主に5つの部分で構成されている。
1. アイヌリンダレ─創世神話、アイヌアの音楽:これは世界創生が神話的に書かれたもの。
2.ヴァラクウェンタ─神々の物語、ヴァラールとマイアール:キリスト教で言えば天使にあたるヴァラールの活動と、最初の神の子であるエルフの誕生が書かれている。昨日も書いたように、ヴァラールの一人であるメルコールが不穏な気配を出したころ。
3.クウェンタ・シルマリルリオン─大至宝シルマリルを巡るエルフたちの物語。:この作品で最も長い物語となる。昨日も少し書いたように、映画でのエルフしか知らない人は驚く内容。
シルマリルを作ったのはフェアノール。彼の属するノルドール一族の始祖はフィンウェという。メルコールが堕天使となってモルゴスと呼ばれ、シルマリルを奪った。そのときにフインウェは殺されてしまった。当然ながら息子たちは父の仇を討ち、シルマリルを取り返すことを誓う。
その息子たちとはフェアノール、フィンゴルフィン、フィナルフィンの3人。彼らが一族を率いて中つ国へと戻り、モルゴスとの死闘を繰り広げる。その過程でエルフたちは同族殺しに手を染めたり、モルゴスに捕らえられた末に拷問を受けて裏切るものもいた。とにかく凄惨としか言いようがない。
ちなみに映画でお馴染みのガラドリエルは、フィナルフィンの娘。そしてエルロンドはフィンゴルフィンのひ孫にあたる。最終的にはモルゴスを滅ぼすため、西方世界の神々までが軍勢を送った。モルゴスは滅んだものの、戦いの地となった中つ国のこの地域は水没している。つまり映画の世界の時代には海の底になっていた。
これ以上の説明は複雑になるので割愛しよう。肝心なことだけを書いておく。映画にも登場するエルロンドの父は人間のエアレンディル(モルゴス撲滅の立役者)で、母はエルフのエルウィング。つまりハーフだった。そしてエルロンドにはエルロスという弟がいる。
だから二人はどちらの人生も選ぶことができた。エルロンドはエルフとして生きることを選び、永遠の命を得ることでこの後の物語にも登場する。弟のエルロスは人間としての人生を選んで王となった。このエルロスの子孫にあたるのが『ロード・オブ・ザ・リング』で王となったアラゴルン。
さらに映画の時代において、中つ国に存在するエルフで西方世界のアマンを知っているのはガラドリエルだけ。だから彼女はエルフたちから絶大な信頼を得ている。エルロンドの妻はガラドリエルの娘なので、エルロンドからすれば彼女は叔母になる。人間のように老けないから見た目は変わらないけれど。
ここまでが上巻。
4.アカルラベース─第二紀の物語、ヌーメノールの水没:エルロスの子孫たちの物語。モルゴスの家来だったサウロンが悪を統率している。サウロンに騙された人間の王たちは神々に戦いを挑み、島ごと水没させられる。サウロンも肉体が滅びてしまい、悪霊となってしまう。昨年のAmazonで放送されたドラマは、この時代から始まっている。
5.力の指輪と第三紀のこと─『指輪物語』で語られる出来事の再話:『ロード・オブ・ザ・リング』の映画の冒頭で映像化されている時代の話。この時期にガンダルフ等の魔法使いも西方世界から中つ国へとやってくる。サウロンとの本格的な戦いがここからスタートする。
ということでついに物語の舞台が整った。次に読むのはマーティン・フリーマンが主演した『ホビット』の映画の原作。ビルボが魔法の指輪を手にいれる物語で、その指輪が『ロード・オブ・ザ・リング』の物語へとつながっていく。
年末年始に読む12冊のうち、これで2冊が終了。まだ10冊あるので、ピッチをあげていこう。とりあえず今夜からはビルボと愉快なドワーフたちの物語を楽しもうと思う。
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