最新作で言及されたウクライナ戦争
ウクライナ戦争が、ここのところ動きを見せている。以前からウクライナ軍が大規模な反転抗戦に出るとの報道がなされていたが、ついにウクライナ軍が動いたらしい。未確認情報は多いけれど、いくつかの集落を奪還したという映像が報道されている。
どれだけ言い訳しようと、主権国家であるウクライナに軍事侵攻したロシアの非は明らか。そのうえ多くの戦争犯罪がロシア軍によってなされている。世界の圧倒的多数の人たちによって、ロシア政府は非難されている。そうした傾向は、最新のドラマにも反映されていた。
2023年 映画#86
『トム・クランシー/ CIA分析官 ジャック・ライアン』(原題:Tom Clancy’s Jack Ryan)・シーズン3:エピソード1『ファルコン』という2022年のアメリカドラマ。
今年になって追いかけていたドラマが、ようやく最新作に追いついた。ジョン・クラシンスキーがジャック・ライアンを演じるドラマ。この最新先は2022年の12月に配信された。だからすでにロシアがウクライを侵攻して10ヶ月が経過している。
シーズン2はベネズエラが舞台だったけれど、今回のジャックはCIAのローマ支局で工作員として活動していた。もちろんシーズン1とシーズン2で共に戦ってきた元上司のグーリアもいる。ローマ支局の支局長はエリザベスという女性。
活動はローマだけれど、今回の悪事の発生国はロシア。ソ連時代に開発していた小型核兵器を、ロシアになってから成功させたらしい。敵に探知されないステルス性の核兵器で、使用されるまでわからないという恐ろしい兵器。
その兵器がクリミア半島に持ち込まれたという情報を得たジャックは現場に向かう。ところが兵器は見つからず、その代わりに亡命を求めるロシア人研究者を保護することになった。その研究者によると、ロシアはその兵器を開発しているらしい。
研究者をギリシャに連れて行こうとしたジャックは、正体不明の集団に襲われる。それが先ほどの写真の場面。結局、その研究者は殺されてしまう。それは核兵器を見つけられなかったジャックに、作戦失敗の責任を転嫁したローマ支局長の陰謀だった。そのことを非難したジャックは姿を隠す。
一方事件が起きそうなのはチェコだった。チェコは女性のコヴァチ大統領が政府をリードしている。NATOはロシアの脅威に対抗するため、チェコにNATOのミサイル配備を求めた。ところがロシアもコヴァチ大統領に接触してきた。
ロシアにエネルギーを依存しているチェコとしては、ロシアにそっぽを向かれるとヤバい。ロシアは国防相を派遣してチェコにNATOの申し入れを断るように迫った。チェコとしては板挟み状態。切れ者のコヴァチ大統領は、ロシア国防相との交渉を無難にまとめようとしていた。
両者は会見を兼ねてサッカーの試合見物。ところがサッカー場でロシア国防相が暗殺されてしまう。チェコとしては大変なことになってしまった。エピソード1はここで終わり。
チェコの状況は現在のヨーロッパの情勢を象徴している。チェコ大統領がロシア国防相と交渉する際、ウクライナへの侵攻を止めるようにという条件が出されていた。さすが最新のアメリカドラマ。実際の戦争をドラマに盛り込んでいることに驚いた。
さて、シーズン3はどのような展開になっていくのか。しばらく楽しみが続きそう。
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