人を信じる仕事、疑う仕事
昨日の夕方のブログで、東野圭吾さんの「ガリレオシリーズ」の最新作について書いた。
今日も同じく東野圭吾さん繋がりで、同じくシリーズ化されている作品。今日は小説ではなく、その映画化作品。
2023年 映画#87
『マスカレード・ナイト』という2021年の日本映画。東野圭吾さんが書いた人気シリーズの映画化で、「マスカレード・シリーズ」と呼ばれている。小説の発表順に紹介しておくと、
『マスカレード・ホテル』
『マスカレード・イブ』
『マスカレード・ナイト』
『マスカレード・ゲーム』という4作品。
ボクは最初の3作品はすでに読了。最新作の『マスカーレド・ゲーム』は図書館で予約しているけれど、手にできるのは何年先だろう? 書店で買えよ、という話なんだけれどねwww
この作品の主要キャラは二人。新田浩介と山岸尚美。
このシリーズを知らない人のために簡単に説明しておこう。新田浩介は警視庁捜査一課の刑事。最初の作品である『マスカレード・ホテル』では、連続殺人犯が指定した次の現場がコルテシア東京というホテルだった。そこで新田はホテルマンに扮して潜入捜査をする。
そのとき新田を指導することになったのが、コルテシア東京でフロント業務についている山岸尚美だった。この二人の活躍によって、事件が解決するという物語。『マスカレード・イブ』はこの二人が出会う前の物語をまとめた短編集。
最初の映画化は『マスカレード・ホテル』で、もちろんボクはすでに鑑賞済み。新田浩介を演じたのは木村拓哉さんで、山岸尚美を演じたのは長澤まさみさん。この二人の演技は原作のキャラのままの素晴らしさで、ボクのイメージにドンピシャだった。
だから原作の『マスカレード・ナイト』を読んだときは、この二人の顔しか浮かばなかった。そしてもちろん『マスカレード・ナイト』の映画化作品でも、木村拓哉さんと長澤まさみさんが共演している。
ネタバレすると面白くないので、ストーリーは割愛しておこう。相変わらずこのホテルには奇妙な人たちが訪れる。ホテルに宿泊する人は様々な事情を抱えていて、本当の目的や本音を隠している。ホテルの客は仮面をかぶっているということで、この小説にはマスカレードという言葉が使われている。
そして実際にこの『マスカレード・ナイト』では、大晦日のカウントダウンパーティーとして仮面舞踏会が実施される。だから素顔がわからない。その設定によって、この物語がさらに複雑で面白くなっている。
いつも通り、新田と山岸は反発ばかりしている。ホテルマンは人を信じる仕事。一方刑事は人を疑う仕事。それゆえ根本的にこの二人は行動の動機が異なる。だけど互いの違いを受け入れていくことで、事件の解決につながっていくというストーリーになっている。
前作の映画でもそうだったけれど、個性の強い俳優さんがホテルの客として次から次にやってくる。それを見ているだけでも楽しい作品。全く初めての人は、前作の『マスカレード・ホテル』を先に観た方がいいかも。その方がより楽しめるし、原作を読んでおくとさらにこの映画が好きになると思う。
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