今日の言葉 6月3日
『観念のパターン』
「どうやってエネルギーを節約するべきか?」と言うならば、その時、あなたは節約の仕方という観念の一パターンを築いてしまっているのです。で、今度はそのパターンに従って生活を送る。そういう訳で、またもや矛盾が発生してしまいます。しかるに、自分のエネルギーがどこに浪費されているか、ということを自分で理解するならば、浪費を引き起こしている主たる要因が葛藤——すなわち問題を抱えていても、決してそれを解決せずに、過ぎ去ったものに対する執拗な記憶と共に生き、伝統の中に生きていることによる葛藤——であるとお分かりになるでしょう。
私たちはエネルギーの浪費の本質を理解しなくてはなりません。しかしシャンカラや仏陀、あるいは聖人などに従って、そのエネルギーの浪費を理解するのではありません。そうではなく、自分の人生における、日々の葛藤を如実に観察することによって、理解するのです。と言うことで、浪費を引き起こしている主たる要因は葛藤です。と申しても、座り込んでぐうたらしていなさい、と言っている訳ではありません。事実よりも観念の方が重視されている限り、葛藤はいつまでも存在することでしょう。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜