プライドとコンプレックス
いや〜暑い。今日は夏を感じました。明日は雨の予報ですから、きっと湿度の高い空気が入り込んでいるのでしょう。蒸し暑い一日でした。
今日は久しぶりにショッピングモールに出かけました。
大好きな西宮ガーデンズというモールです。とにかく広くてお店が多いので、見ているだけで楽しくて仕方ありません。阪急百貨店も併設されていますから、どんな商品でも揃っています。阪急電車の西宮北口駅のすぐ前なので、アクセスも便利です。
ランチはその阪急百貨店の食品売り場で、久しぶりにある物を買ってきました。関西人のソウルフードですね。
やっぱ、美味しい！今日はちょっと皮の蒸し加減に難がありましたが、具の味は文句なしでした。ランチタイムでフードコートがごった返す前に、食事を済ませてじっくりと買い物をしました。
今日の目的は、我が家のサボちゃんの植え替え用の鉢です。２年前に種から植えた長サボテンでして、いくつも芽を出して育ちましたが、間引きして成長具合の良かった二つを残しました。すっかり親指大まで育ちましたので、大きな鉢に植え替えてあげる時期になりました。
かなりウロウロ歩き回りましたが、素敵な素焼きの鉢が見つかりました。ちょうといい量のサボテン用の土も発見。想像していたより素敵な商品が見つかったので大満足です。今月中にはサボちゃんたちに、新居へ引っ越してもらう予定です。
さて、昨晩に読了した本です。
『夜行観覧車』湊かなえ 著という本です。
湊かなえさんという作家が、以前から気になっていました。名前をよく目にするので、どのような作品を書かれる作家なのか興味がありました。なかなかご縁がなかったのですが、ようやく手にした本がこれです。とても素晴らしい作品でした。
私は見たことがないのですが、テレビドラマになった作品のようです。第一印象として、重い。とても重い、と感じた小説でした。人間のドロドロとした思いが、いくつにも折り重なって読み手の心に押し寄せてくる物語です。だから、重い。その押し寄せるほとんどが、人間のプライドとコンプレックスです。
高級住宅地のひばりヶ丘。分不相応だと思いつつも、その地にささやかな住宅を建てた遠藤家。幸せな生活が始まるはずが、中学生の彩花の心は荒み、定期的にかんしゃくを起こします。母親の真弓は娘の行動にすっかり諦め顏。ビクビクと暴力に怯えた日々を過ごしています。
ところが隣の豪邸に暮らす高橋家では、妻が夫を殺害するという事件が起こります。子供達は有名な進学校に進み、幸せの象徴のような家庭です。この事件をきっかけにして、遠藤家や高橋家だけでなく、両家をとりまく周囲で様々な人間模様が浮かび上がってきます。
『夜行観覧車』というタイトルは、素晴らしいですね。観覧車って小さな単位で乗りますが、他の観覧車の様子は見えているようで、見えていません。一見幸せそうな世界で、様々なドラマが起きているのですよね。
湊さんの人物描写はすさまじい。心の奥の小さなひだまでが、活字のなかに浮かび上がるように感じます。個性的な文体ですが、とても読みやすい。そして気がつくと、登場人物の心の世界に引き寄せられています。他の作品を読んでみたくなりました。しばらく追っかけてみようと思います！
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