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高羽そらさんインタビュー

今日のウィルバーくん 7.30

人間は何のために生まれてきたのか?

 

私は「思い出す」ためだと思っています。人が生まれてくるときは、白紙の状態で生まれてきます。まれに過去生のことを覚えていたり、胎児であったときの記憶を語る子供はいます。そんな子供たちも物心がつくころにはそうした記憶を失くすことが多い。ましてはほとんどの人は、今の人生の記憶しか存在していません。

 

でも本当にそうなのでしょうか? 生まれてから今までのことしか知らないのでしょうか? 何かとても大切なことを忘れているような気がしませんか?

 

それを「思い出す」ために人生は存在していると思います。一度完璧に忘れて、それから「思い出す」ことに計り知れない価値があるからでしょう。では「何」を思い出そうとしているのか? 過去生だと言われる方があるかもしれません。でも私はそんなプライベートなことを「思い出す」ために人生が存在しているとは思いません。もっと、もっと大きく深く、自分の存在を規定するような根本的なことだと思います。ウィルバーの言葉を見てみましょう。

 

〜以下抜粋。

 

魂の役割とは、思い出す(リ・メンバー)ことである。仏教で言うスミリティ、サティ・パターナ、ヒンドゥ教で言うスマーラ、スーフィで言うジキール、プラトンの想起、キリスト教のアナムネーシス、すべて「思い出す」と訳すことができる。クーマラスワミは言う、「思い出すことに失敗すると、神とともに歩き、真のヴィジョンを見た魂の高みから引きずり下ろされて、それを保ち続けることができないのだ」。

 

確かに、これは「チベット死者の書」のメッセージでもある。ノイマンが「この世界での人間の仕事とは、意識到来以前に何を知っていたのかを意識をもって思い出すことである」としたのも、驚くにはあたらない。また「仏とは、人間が誕生の時に、失われたものを見つけ、それを回復させるものである」とも言われている。

 

魂は、最後には、これをすべて思い出す。そして、たとえかすかにではあれ、立ち止まって、不思議に思う。なぜ、そもそも忘れてしまうことなど、できたのだろう。なぜそもそもたった一つだけリアルであったものを捨てたのだろう。なぜそもそも魂は、悲惨なものだけを抱けるようなところまで落ちたのか、しかし、今、過ぎていくすべてのもののなかに神を思い出し、すべてのもののなかに「自己」の慈悲の刻印を思い出してみれば、なぜそもそもこんなにも的をはずしてしまったのか、刻印が見えなかったのかと、不思議に思うのである。

 

〜以上抜粋。ケン・ウィルバー著『アートマン・プロジェクト』より。

 

私たちの人生で「思い出す」べきものは、なぜ忘れてしまったのか理解できないほどのものだ、とウィルバーは述べています。それはたった一つだけリアルであったものです。それが「何」かはわかりますよね。

 

私たちがこの世界に生まれてきた目的は、本当の自分を「思い出す」ためです。言い換えれば、すべてが一つであることを「思い出す」ことです。それが完了するまでは、私たちは人生を繰り返さなくてはいけません。自分が誰であるのかを忘れたままでは、家に戻ることはできませんからね。私たちのほとんどは、迷子になった子供です。

 

だから過去生なんてどうでもいいのです。それはある体験の記憶でしかありません。大切なのは今の人生で「思い出す」ことだと思います。そうでなければ、また新しい人生を繰り返すことになります。でもそれもゲームなのでしょうね。忘れたフリを続けて、違う人生をいくつも体験することだって一つの選択肢でしょう。でも私はもう十分かな。忘れたフリをするのを、今の人生で終わりにしたいと思っています。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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