働き方改革のキーは実力主義?
老害というものは、もしかしたら日本独特の現象かもしれない。そんなことを感じる記事を読んだ。
日本の老害、あるいは働き方改革について考えさせられる良記事だった。
ボクの大好きな映画に『マイ・インターン』という作品がある。定年を迎えて時間を持て余していたロバート・デ・ニーロが、アン・ハサウェイの経営するEC会社のインターンになるという物語。
高齢者の経験を生かすために採用された会社の方針だけれど、アン・ハサウェイは高齢者が使いものにならないという先入観を持っていた。でも結果として経験者の知恵と思いやりによって彼女が救われるという内容。
この映画を観たときに、日本だけでなくアメリカでも老害というものがあるのかと感じた。だけど時代を牽引するIT企業においては、そんな発想はまったく存在しないらしい。
この記事の著者はアメリカに移住してマイクロソフトで働いている。その事態を見てかなり驚いた。日本のような年功序列というものは皆無で、老害というようなものが存在しない。
そしてインターンのような新人に対しても、雑用係というような対応が取られない。すべての社員が同じ土俵に立っていて、ほぼ完全な実力主義が採用されているとのこと。
日本だと年齢が上だというだけで報酬が高くなったりする。例えばたいして戦力にならなないような人でも、年齢に見合った給料を受け取っている。それなのに若い世代につまらない口出しをするから『老害』という現象が発生する。
でもマイクロソフトでは、高齢者であっても若い人たちと同じ待遇を受けている。つまり会社に対して貢献できるかどうかが報酬の基準になっている。逆に言えばインターンのような人であっても、才能や努力が認められたら重用される。
年齢というものが優遇されることもなければ、言い訳にされることもない。だから高齢者でも新しいことをどんどんと学び、常にブラッシュアップを怠らない。歳をとって物覚えが悪いから、なんていう言い訳は出てこないらしい。
実力主義というのはきびしい。どれだけ経験を重ねても、時代についていけなければ職を失うことになる。でも本人次第によっては、年齢に関係なく最前線で活躍することができる。日本がこのように変化していくことが、本当の意味での働き方改革だと思う。
日本は江戸時代の儒教思想がこびりついているから、年功序列的な感覚は根深く残るだろう。でも時代は大きく変化している。世界が狭くなることで、大勢の人の認識がシフトしつつある。だからいずれ日本もマイクロソフトのような実力主義を採用する会社が増えてくるはず。
ボクたちのような中年以降の人間は、これからは年齢が言い訳にならない。そんな時代がくると思ったほうがいい。だから常に謙虚であり、学ぶ姿勢を失うべきではないと思う。そんなことを感じさせてもらえた記事だった。
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