雨乞いは神じゃなくドローン
かつてない問題を抱えたままスタートした東京オリンピック。それでも日本選手の活躍に対して賛辞の言葉が贈られていたり、勝利に歓喜する選手の表情を見ていると開催してよかったなと感じている。大きな事故なく、無事に日程が終了することを願っている。
開会式は見ていないけれど、その後の報道を見て感動した場面がある。大量のドローンを使った演出。東京の上空に本物の月と、ドローンによって作られた地球の姿が並んでいるのを見てウルウルしそうになった。あの演出は本当に良かったと思う。
あのドローンの演出を考えた日本のスタッフは素晴らしいと思う。ところが同じドローンをもっと実用的なことに活用している国がある。
気温50度の猛暑を克服する為、ドローンで人工雨を降らせたドバイ。効きすぎて大雨警報発令
その国とは中東のアラブ首長国連邦(UAE)。日本の夏もかなり辛いけれど、UAEのドバイでは50度の猛暑に見舞われることがあり、かつ雨がほとんど降らないとのこと。それゆえ、どうにかして人工雨を降らせないかという研究が進んでいた。
UAEではこれまでに16億5000万円相当を人工雨のプロジェクトに使ってきた。全部で9つもあり、リンク先の記事で紹介されているのはそのうちのひとつ。イギリスのレディング大学が関わっているプロジェクトが想定以上の好結果を出した。
それはドローンを使って人工雨を降らせる方法。化学物質等を使わないので環境にも優しい。ドローンを飛ばして雲に電撃を食らわせる。すると水滴が引き寄せられて成長することで、雨粒として降ってくるという仕組みらしい。
リンク先の記事に動画もアップされている。この実験によって、ドバイの街や砂漠に大雨が降っている。効果がありすぎて、大雨警報が出るほどの雨になってしまったらしいwww
雨量のコントロールという問題が残っているけれど、シンプルな方法なので利用価値が高いと思う。AIに学習させれば適切な雨量に調整できるんじゃないだろうか? もしうまくいけば、旱魃被害に苦しんでいる地域を救うことができる。ドローンで地球の模型を作るより実用的でいいよなぁ。
心配するとしたら、人間が気象に意図的な介入をすることでバランスが崩れないかということ。地球を生き物に例えるとしたら、あるレベルを維持するための恒常性が働いているような気がする。もしかしたら特定の地域の小雨は、そのバランスの結果なのかもしれない。
だとしたら人為的にそのバランスを崩してしまうことで、さらなる異常気象を誘発しないかという不安を覚える。だけど酷暑や旱魃に苦しんでいる地域の人にとって、そんな心配なんて無意味だろう。まずは雨を降らせることが大切だと思う。
日本に関していえば、むしろ大雨を制限する技術が必要かも。いまの季節になると台風等による大雨の被害が必ず発生する。どれだけ科学が進歩しても、台風の進路を変えたり消滅させることはできない。それはできないのではなく、やってはいけないという気もするけれど……。
とりあえず明日以降、関東は台風の影響がありそう。オリンピックの運営に大きな影響が出ないことを祈っている。
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