マスクは日本人の気質に合う
今朝Twitterを見ていて、信じられないことが報道されていた。将棋のA級順位戦でのこと。対局中にマスクを着用しなかった佐藤九段が反則負けとなったという記事。驚きのあまりしばらく言葉が出なかった。
そもそも対局中にマスクをしないと反則だというルールが存在していたことにビックリ。もちろんそのルールの意図はわかる。だけどマスク未着を反則とするなら、将棋の駒を素手で持たないよう手袋を義務付けするとかまで徹底した方がいい。とりあえずマスクさえしていればいいという適当なルールに違和感を覚える。
将棋や囲碁、あるいはチェスのようなゲームは、相手の表情に勝負の機微が見え隠れするような気がする。ポーカーフェイスが得意な人もいれば、劣勢なのに余裕のある演技をできる人もいるだろう。そうした心理戦がマスクによって阻害されるのはもったいない気がするなぁ。
とにかくいまの時代、マスクは物議のネタになりやすい。政府の方針として、屋外ではマスクを外しましょうという呼びかけが行われている。たしかに屋外でマスクを外している人は増えた。それでもマスクをしている人のほうが圧倒的に多い。屋内なら尚更。
もしかしたら日本人はマスクが好きなのでは? そう思うアンケート結果を見た。
日本人はマスクが好き 「脱マスク意識調査」で見えてきたマスクに対する日本人の本音
今年の10月に実施されたアンケートをまとめたもの。なかなか興味深い結果が出ている。
マスクをしている人の理由はもちろん感染予防。政府の呼びかけに関しても、まだ慎重な人が多い。実際ヨーロッパではコロナの第8波が起きている。いずれ日本も再びマスクをつけましょうという雰囲気になる可能性が高い。
その一方でマスク拒否を断行している人もいる。そこまで強硬でなくても、同調圧力を感じてマスクを装着している人も多い。ただ海外に比べて、日本人はマスクに対する好感度が高い。記事から抜粋してみよう。
『これからもマスクをするという人の中で、コロナが収束するまでと答えた人が42.7パーセントともっとも多かったが、コロナと関係なく着用すると答えた人が18.3パーセントあった』
ボクはこの18.3パーセントに入る。コロナが収束してもマスクを着用するだろうと思う。無精髭があっても気にならないし、前日にニンニクを食べてもマスクがないよりは気持ちが楽。そして何よりもいいと感じるのは、表情を隠しているという不思議な安心感。
最初の将棋の件でも触れたけれど、日本人の気質として、感情をモロに出すことを避ける傾向がある。欧米人は逆に自分の思いを表情で出すことを好む。だからマスクをつけると他人の感情が見えないので辛いと感じる。
でも日本人は相手の感情が見えないこと、そして自分の感情を悟られないことに安心感を覚える人が多いと思う。どちらかといえば表情より目で気持ちを伝える民族だから、日本人にとってマスクはさほどコミュニケーションの邪魔にならない気がする。
この2年間でマスク生活に慣れたから、ボクはこれからもマスクをすると思う。ただ不快に思うのはマスクに関する強制的な空気。着けることに関しても、そして外すことに関しても、マスクに関して強制されることに反感を覚える。
コロナが落ち着いている状態なら、個人の任意にすればいいと思う。マスクを外す自由があるなら、着ける自由もあるはず。自分の主義に合わない人を責める行為はやめてほしいと本気で思っている。
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