ヤバイ、出会ってしまった!
物語との出会いは突然にやってくる。ボクの人生を変える最高の出会いは、まちがいなく『指輪物語』だろう。でもそれ以外に、数えきれないほど素敵な出会いをしている。
スティーブン・キングの作品や『ハリーポッター』シリーズもそうだし、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』シリーズとの出会いなんて衝撃的だった。
そしてそれらに匹敵するような出会いをしてしまった。今日観た映画がそんな出会いの瞬間だったと思う。
『特捜部Q 檻の中の女』という2013年のデンマーク映画。先ほど書いた『ミレニアム』シリーズはスウェーデンの作品だけれど、この物語はおとなりのデンマークの作品。人気小説を映画化したものと聞いたので、興味本位で観た。そして完全にハマってしまった。
言っておくけれどかなりエグいし、怖いよ。PG12指定の作品だからね。だけど本当によくできている。キャラの設定が素晴らしく、物語の展開もスリリングだった。最後まで目が離せなくて、久しぶりに興奮して観た映画だった。
主人公はカールという殺人課の刑事。頑固もので通っているが、優秀な刑事。だけどある日、捜査ミスによって容疑者に逆襲され、部下を死なせ、唯一の相棒だった男も二度と刑事ができない重傷を負ってしまう。カールも現場復帰まで3ヶ月もかかった。
ところが警察署に戻ると、左遷が待っていた。殺人課を追い出された。なぜならカールと相棒になろうなんていう刑事がいなかったから。それで配属された場所が特捜部Qというところ。
名前はすごいけれど、未解決事件のファイルを集めただけの場所。その書類整理が仕事だった。スタッフとしてムスリムのアサドという男性が配属されただけ。ところがカールはそんな書類仕事に満足できない。
ある事件に目をつけた。ミレーデという若い女性議員がフェリーで死んだと思われた事件。他の捜査官によって、海に身を投げた自殺だとして決着していた。だけど書類を見ているうちにカールは疑問を持つ。
そこからの捜査過程がめちゃ面白い、アサドの相棒ブリも良くて、二人はチームとして事件の真相に迫る。なんとミレーデはまだ生きていて、ある場所に監禁されていた。犯人の目的は復讐。
幼いころ、ミレーデのちょっとしたイタズラによって交通事故が起きた。ミレーデの両親も亡くなり、弟は脳を強打して障害を負った。その事故に巻き込まれた犯人の家族も父と妹が亡くなり、母親は障害者となってしまった。それゆえ犯人は施設に入り、不遇な人生を送ることになる。
犯人は成人したミレーデが政治家になっていることを知り、復讐しようとしたのが事件の真相だった。監禁方法がかなり怖いよ。気になる人はぜひ映画を。
事件は無事解決する。カールは殺人課に戻るよう言われるが、特捜部Qに残りたいという。そして今後は未解決事件の捜査を進めることにする。もちろん相棒はアサド。ということで続編の映画がなんと2本もあるんだよね。これは絶対に観たい。
そしてこのシリーズの翻訳本も出版されている。だから先に原作を読むことにした。まずはこの『檻の中の女』からだね。
この映画について調べていて面白いことに気がついた。『ミレニアム』シリーズの雰囲気を強く感じていたけれど、なんと脚本家が同じだった。やっぱり北欧の人たちが作る世界観は独自のものがあるんだろうね。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする