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高羽そらさんインタビュー

わたしの不思議体験 Vol.19

精神世界に関心を持つと、ガイドや守護天使とコンタクトを取りたいと思いますね。でも、それらに勝るアドバイザーがいるのをご存知ですか?

父が経営する会社を退職して、私は税理士事務所に転職しました。天職だと自負できるような仕事でして、本当に楽しかったです。経理や財務、税務について知識を増やし、会社経営についてのノウハウも様々な経営者の方から学ばせていただきました。でも税理士試験に飽きてしまったのですよね。

税理士試験は5科目に合格すると登録できます。今でもお付き合いのある私の先輩は、10年くらいかかって資格を取得されました。私の知り合いで1年で一気に5科目合格した方もいらっしゃいます。どちらにしても私は降参。実務とかけ離れた税法の条文を丸暗記することに疲れてしまったのです。

しかしそこでの経験は私の人生を前向きに引っ張ってくれました。その後も何度か転職していますが、ひとつだけを除いて全てが経理、財務関連の仕事でした。その例外のひとつは、飛び込み営業の仕事です。税理士事務所の退職直後に勤めたのは、学習塾の営業だったのです。

今では個人情報保護法に抵触すると思うのですが、当時はいかがわしい業者から名簿を購入していました。子供のいる家庭を把握するためですね。そして担当地域の名簿を持って、地域を訪問するのです。アポなしの、まさしく飛び込み営業でした。

きつい仕事でした。精神がボロボロになります。訪問しても8割以上は冷たい反応です。ただ断られるだけならまだしも、時によっては身に覚えのない罵声を浴びせかけられます。普通に歩いているだけなのに、カメラを持った男性に追いかけ回されたこともあります。

冷たい、そして反感を持った言葉を浴び続けているうちに、自分が惨めになっていくのがわかります。その言葉通りの人間に思えてくるのです。それでも生活していかなければなりません。歩合給がほとんどなので、基本給だけでは家賃も払えません。その成果があり、京都支社で誰よりも成績を上げて、半年もしないうちに主任に昇格しました。名古屋から転勤してきた課長にも可愛がっていただけました。

ところがその課長の上にいる部長が会社に反旗を翻して、別の会社を創りました。その流れで私は課長に引き抜かれ、新大阪の新しい会社に勤めることになりました。土地勘のない場所で、同じ飛び込み営業をするためです。1年間耐えてきましたが、もう私は限界でした。その最大の理由は、大阪で営業している学習塾のシステムに好感を持てなかったからです。上司からは、その気があれば道路に落ちている石ころでも売れると言われましたが……。

この先どうしよう、と思いながら、大阪市大正区の公園で途方に暮れていました。気が付いたら、自分の人生が大きく道をそれているように感じたのです。税理士事務所を辞めなければよかった。父の会社を辞めなければよかった。いや、外国語大学を中退しなければよかった、と自分の過去の全てを「後悔」という文字で塗りつぶしていたのです。

そんな時、心の中である声が聞こえました。

(あなたがこの1年体験してきたのは、内なる自分です。自分の内面にあるものを、他人の言葉から見ていただけです。でも、もう十分でしょう。前に進みなさい。人生で無駄な経験はたったひとつもありません。全てが必然であり、意味のあることなのです。いつも見守っています。安心して心のままに進みなさい)

私は翌日に辞表を出しました。30歳になったばかりの頃です。そしてその後に勤めたのが、祇園甲部の事務所でした。その新しい職場では、経理や財務の知識、そして何よりも飛び込み営業の経験が活かされました。芸妓さんやお茶屋の女将さん相手の仕事ですから、対人折衝能力が大きく影響していたのです。

毎日が充実していたある日、私はあるスピ系の本を読んで感銘を受けました。自分の過去を癒すという内容でした。さっそく瞑想をしながら、自分の過去を癒そうとしました。そのとき無意識に選んだのが、最も辛い時代だった飛び込み営業の時代だったのです。そしてかけた言葉が……

(あなたがこの1年で体験してきたのは………安心して心のままに進みなさい)という先ほどの言葉でした。

卵が先か鶏が先かという話しかもしれません。その時は意識していませんでしたが、公園での体験が元になっているかもしれません。でも私にはハッキリとわかりました。あのとき公園で私の心に語りかけたのは、未来の私だったと……。

今あなたが幸せを感じているのなら、辛かった時代を過ごしている過去の自分に声をかけてあげてください。全ては必然で、必要な経験だと。辛くて悲しいけれど、その体験があったから今が幸せであることを伝えてください。必ず伝わります。

今あなたが悲しくて辛いと感じているのなら、心を落ち着けて心の声に耳を傾けてください。未来のあなたが必ず呼びかけているはずです。それは言葉ではなくても、感情やインスピレーションで伝わってきます。いつも見守っているから、と勇気を送ってくれているはずです。

ガイドや守護天使にも勝るアドバイザー。それは、あなた自身ですよ〜!

『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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