今日の言葉 12月28日
『一瞬のうちに礎を築く』
静まり返っている精神は、いかなる類の経験をも求めようとしません。そしてもし精神が求めず、故に、完全に静まり返っていて、過去に起因する動きもなく、従って既知から自由であるならば───あなたがそこまで到達していればの話ですが───、その時、解釈することも、言葉に置き換えることも不可能な、認知されることなき未知の運動が存在することにお気づきになるでしょう。
その運動は時間を超えています。なぜならそこには時間もなければ、空間もなく、経験するものもなければ、得るべきものも達成すべきものもないからです。創造の何たるかを知っているのは、このような精神です。
この最初から最後までの全体が瞑想のあり方です。瞑想を志願する人は自分を理解しなくてはいけません。自分を知らずして、遠くへ行くことはできません。遠くに行こうといかに努力しようとも、あなたは自己投影物が及ぶ範囲までしか行けないのです。
瞑想は一瞬のうちに、即座に礎を築き、あの静寂の状態を何の努力もなく自然にもたらす、このプロセスのことです。そしてこのような時にのみ、時間を超え、経験を超え、知を超えた精神が存在するのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜