SOLA TODAY Vol.257
ここのところ炎上して何かと話題になっているメルカリ。現金がその価値以上の価格で取り引きされていたことを、見聞きした人は多いはず。
クレジットカードのキャッシング枠が限度額に達した人にとって、まだ使えるショッピング枠を使って現金を手にすることができるから。
脱税にも応用できるらしい。自社の在庫をメルカリで売り、それをそのまま現金購入に振り返る。そうするとお金の流れが税務署に把握されないので、一種のマネーロンダリングのようになる。まぁ、みんなよく考えるなぁ。
現金に規制がかかるとチャージ済みのSuicaが出品されたり、紙幣で作ったオブジェが登場したりで、かなり笑ってしまった。たしか領収書なんかも取引きされていたよね。
そんなメルカリは、リユース業界を駆逐しつつある。
この記事ではセカンドストリートという全国展開のリサイクルショップが取り上げられているが、昨年の夏以降は大きく売上を落としている。都会ではまだ買取があるらしいけれど、やはり中古品が売れない。
そのうち買取も大幅に減ると思う。だって同じものをメルカリに出すと、大手のリユースショップの数倍の値段で、あっという間に売れてしまうから。売りたい人と買いたい人がマッチングされているから、リユース企業の損益に対する恣意性に左右されない。メルカリは売買の確定額に応じて手数料を取っているだけだものね。
これは本でも同じ。ブックオフが苦戦しているのは、本そのものが売れなくなったからだけじゃない。ブクマのようなマッチングサイトが着実に中古本業界を席巻しつつある。
昔なら古本をネットで出品しようと思えば、写真を撮ってアップロードしなくちゃいけなかった。だけどブクマのアプリを使えば、本のバーコードを読み込ませるだけでサイトにアップされる。それに要する時間はわずか数秒。
地方だと、さらにメルカリのようなシステムが重宝されるらしい。今までだったら地元のリサイクルショップに依頼するしかなかったけれど、ネットを使えば全国規模で不用品を売却することが可能になる。アホらしくて、店舗に持って行こうと思わないのは当然。
既存店舗も対抗しようと必死だと思う。でもすでに勝負あったという雰囲気。ボクの地元にもセカンドストリートがあるけれど、繁盛しているようには見えない。そしてとなりに古本市場というチェーン店もあるが、同じく苦戦しているだろう。
これは時代の流れだからどうしようもない。リアル店舗はますますやりづらい時代になってくると思う。生鮮食品でさえネットで購入できる時代だからね。
残念なことに、ボクがメルカリやブクマを利用する機会はまずない。なぜならミニマリストのような生活をしているから。不要品そのものがないんだよね。あらゆるものを完全に使い切ってから新品を購入するので、基本的に使用可能な中古品が発生しない。
でも珍しくそういう商品が出てきたとしたら、まちがいなくメルカリのようなシステムを利用すると思う。そういえば昨日、本やCDに特化した新しいメルカリのアプリが出たはず。
メルカリにすれば既存のリユース業界に勝てるめどがついたから、ブクマのような同じマッチングシステムに勝負の矛先を変えているのかもしれない。動きが早いわ。
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