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高羽そらさんインタビュー

ガストンとの対話 Vol.58

ガストンさん、私は「起きることが起きる」という言葉が大好きです。これはどのような出来事も、自分にとって必要であるという意味ですね?

「その解釈でいいだろう。そしてそれは事実だ」

先日うっかりして買い物したばかりの卵を落としました。私の不注意が原因だったのですが、しばらく自分の行動を悔やんだものです。でもその経験が必要なものだとしたら、いずれ私は卵を落としたということですね。避けることができなかった。

「お前さんが自分の人生の青写真に書いたものなら、それは確実に起きるということだ。全てが運命として決まっているとわしが言っているのは、そういうことだよ。だがその運命を決めているのもお前さん自身だ」

自分で決めたことを、予想できない偶発的な出来事として体験する。なんとも不思議なゲームですね。

「そのゲームはとても複雑なものだ。なぜなら一人では完成しないゲームだからな。交通事故の被害者を経験したいと計画すれば、車を運転してお前さんを跳ね飛ばしてくれる人物に協力を願わなくてはいけない。頼まれた人間にとって楽しくはない仕事だ。場合によっては殺人をしなくてはいけないかもしれない。現実世界の現象だけでは判断できない、緻密で完璧な計画がそこに存在している」

どのように理解すればいいのでしょうか?

「イメージとしてわかりやすいのは音楽だろう。ある出来事について関係する人間が、バンドを組んでいると思えばいい。決められた曲があって、バンドのメンバーにそれぞれ役割がある。このタイミングで歌う、このタイミングでギターを弾く、というように楽譜に従わなければ曲は完成しない。その楽譜が共同で書かれた人生の青写真だよ。参加する全ての人間にとって必要な出来事が起きる」

では例えば、その楽譜を無視して歌わなかったり演奏しなければどうなるのでしょう?

「当然ながら曲が成立しない。多少のアドリブは認められるが、テンポを外したり不協和音を奏でたら演奏はやり直しだ。曲として完成するまでお前さんが外した箇所が再現される。曲のアレンジが変わるように、出来事のシチュエーションが変化するかもしれないがな。どちらにしても一度始めた曲を止めることはできない」

演奏を中断させることが、人生における「抵抗」と言っていいのかもしれませんね。決められた楽曲のテンポを外したり違う音を出そうとするから、違和感を持ってしまう。起きる出来事に「抵抗」することが、「苦悩」という経験になるような気がします。

「その通り。お前さんたち人間は、そうして数え切れないほどの曲を、数え切れないほどのバンドを組んで演奏している。子供の頃に関わっていても、現在の人生で全く会うことのない人物がいるであろう。そうした関係は演奏が終了したバンドのメンバーだということだよ」

私たちはそれほど壮大な青写真を生まれる前に書いて、この世に生まれてきているのですね。

「生まれる前に書いたと誰が言った?」

えっ、生まれる前に計画したものではないのですか?

「馬鹿もん!何度言ったらわかるのじゃ。全ては「今、ここ」で書かれているものだ。過去に決められた運命を生きているのではない。お前さんたちは「今、ここ」で決めた運命を、「今、ここ」で生きているのだ。運命は決められたものであるが、その運命を決めているのは「今、ここ」のお前さんたちだ。起きることは必ず起きる。だがその起きることを決めているのは、「今」のお前さんだ。過去など幻想にしか過ぎん!」

あはは、そうでしたね……。結局全ての答えが「今、ここ」に落ち着くのですね。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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