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高羽そらさんインタビュー

ガストンとの対話2 Vol.27

ガストンさん、夏と言えば心霊です。先日も恐怖映像を特集した番組が放送されていましたので、録画して見ていました。私が子供の頃は心霊写真ばかりでしたが、今は動画がメインなのでなかなか面白いです。

 

「面白いと言っても、いい加減なものが多いのではないか?」

 

それはそうですね。明らかに作り物だとわかる映像がかなりあります。

 

「どうだ? お前さんにその見分けがつくか?」

 

えぇ、多分わかると思います。一般的に言えば、外国の動画は怪しいものが多いですね。そして本物だと感じる映像には、独特の雰囲気があります。言葉でうまく説明できませんが、死者だと言い切れる感覚がありますね。

 

「物理的法則から逸脱している存在だから、それらが持つある種の違和感を受け取れるはずだ。ただなかには生き霊もいるから、微妙な違いはあるがな」

 

そもそも動画や写真に写りこむ幽霊というのは、どういった存在なのでしょうか?

 

「この対話で以前も言ったと思うが、大した数の人間が読んでいないだろうからもう一度説明してやろう。人間の本質が真我だというのは理解しているな。そしてこの現実世界には自我が存在する。幽霊というのは、その自我が残存したものだ。だからその人間の本質である真我とは無縁の存在だと考えていい。唯一の魂がこの世界で迷って成仏できないのではない。真我は現実世界よりもはるかに広大な世界を取り巻いておる。幽霊というのは、消滅することを恐れて強大な執着を持つに至った自我なのだよ」

 

真我から完全に分離してしまった、自我の残存だと考えていいのですね。つまり実態はない、と考えていいのですか?

 

「あぁ、かまわない。だが肉体を離れた自我であっても、意識というものにはパワーがある。何らかの物理的現象を起こすことは可能だ。ポルターガイストなどがいい例だ。だが所詮、肉体のエネルギーを摂取できない自我は、大きな力を持たない。気にするほどのことはない」

 

確かに死者の霊よりも、生き霊のほうが恐ろしい、と言いますものね。でも死者の霊が祟るという話があります。私は子供の頃、幽霊が人間に取り憑くという話を聞いて、真剣に怖がっていたことがあります。だって相手は見えない存在ですからね。知らない間に取り憑かれているかもしれません。

 

「わはは、お前さんもそんな可愛らしいことを考えている時代があったのだな。今では幽霊を見たら、蹴っ飛ばしておるくせにな」

 

相手にしないで、つきまとってきたら蹴っ飛ばすのが一番です。先ほどあなたが言われたように、誰かの自我の残存物ですからね。でもなぜ取り憑く、という事例があるのでしょうか?

 

「取り憑かれる人間の合意がなければ、そうした自我の残存物が憑依することはあり得ない。合意した自覚がなくても、潜在意識で了解しているはずだ。合意を得ることができれば、一つの肉体に複数の自我が存在することは可能だ。多重人格者の症状を見れば理解できるであろう。そういう事例のなかには、死者の自我を受け入れている場合もある」

 

何のためにそんなことをするのでしょうね。自分の自我だけでも、十分に持て余していますよ。

 

「死者の自我を刺激するから、そういったことに巻き込まれるのだよ。人を殺した犯人がつきまとわれるのは理解できるであろう? それと同じような状況を引き起こしているバカが大勢いる」

 

心霊スポットに行くことですよね。興味本位で肝試しなどすると、そうした自我の残存を刺激してしまうでしょう。

 

「普通は肉体の消滅と共に、自我もこの世界から自然と消えていく。肉体があってこその自我だからな。だがその自我が残存しているということは、相当の執着を持っている。そんな自我が自分の物だと主張する場所へ土足で入り込むと、どうなるかわかるであろう。そんなバカな行動は慎むことだな」

 

自分以外の自我が入り込むと、何かと生活しにくいですものね。ましてやそんな強烈な執着を持っている存在と、一緒に暮らしたくありません。そういう怪しい場所には近づかないのが賢明ですね。

 

「そうじゃな。これ以上人間が憑依される必要はないであろう」

 

えっ、これ以上? どういう意味ですか?

 

「全人類は、すでに憑依されているのだよ。それも完璧な憑依と言っていい」

 

えっ、ますますわかりません。

 

「お前さんは本当の自分を記憶しているか? すっかり忘れているであろう。ほとんどの人間は、「自我」という意識体に憑依されているのだよ。幽霊に取り憑かれる心配をしても意味がない。すでに「自我」に取り憑かれているのだからな」

 

なるほど。そういえばそうですね。私たちはこの世に生まれて物心がついたとたん、憑依されているのか……。人生というのは、「自我」という憑依物を除霊する旅なのかもしれませんね。

 

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コメント (3件)

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  1. そらさん、ご返答ありがとうございます。

    よくわかりましたよ、自我の正体は雲みたいなもんです。
    体脱や明晰夢の自我は感覚的に霧ですね。
    だから、固執するほどでもないでしょう。
    となれば、起こることに動揺がなくなって
    別にまぁいいか、となります。

    ただ現れては、ただ消えると。
    我々、無で有でしたか。

  2. ひのっちさん、コメントありがとうございます♪

    自我に憑依されていると言われて、私も納得してしまいました(笑)
    本当の自分を忘れているのは、確かですものね!

  3. そらさん、対話記事ありがとうございます。

    自我という憑依物、なるほどね。
    そういう言い方もあるんですね。
    その解釈だと不思議現象が全て解けますからね。


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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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