今日の言葉 9月9日
『意識は過去のものである』
非常に注意深く観察してみれば、思考はひっきりなしに続くものではなく、思考と思考の間には間隔があることがお分かりになるでしょう。極わずかな一刹那のことでしかないかもしれませんが、振子が前後に揺れ動く際には、間合いが存在し、それが重要なのです。私たちの思考が過去によって条件づけられており、その過去が未来に投影されているという事実を見てみましょう。
過去を認めた瞬間、あなたは必ず未来をも容認しています。なぜなら存在するのは、過去と未来というような二つの状態ではなく、意識と無意識の双方を、集合的過去と個人の過去の双方を包含する一つの状態だからです。集合的並びに個人の過去は現状に応じて、特定の反応を表し、それが個人の意識を生み出します。ですから意識とは過去のものであり、それが私たちという存在のバックグラウンド全体であるのです。
過去を手にした瞬間、あなたは必然的に未来をも手にしています。なぜなら、未来は修正を施された過去の続きでしかなく、それは依然として過去であるからです。ですから問題は、新たに条件づけや過去を作り出さずに、いかにこの過去のプロセスに変容をもたらすか、ということなのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜