メチャ気になる Vol.38
ここ数日、激しい対決に注目しています。プロ野球のオープン戦でも、サッカーでもありませんよ。囲碁です。
現役で最強の棋士だと言われている韓国のイ・セドルさんと、Googleが放つ人工知能の「アルファ碁」との戦いです。5番勝負なのですが、「アルファ碁」がいきなり3連勝して、勝ち越しを決めてしまいました。
これまで人工知能の世界では、囲碁の最強者を破ることは無理だと言われてきました。それほど難しいゲームだからです。それをいきなり圧勝したわけですから、世界は驚き、囲碁会は暗いムードに包まれています。ところが昨日はこんなニュースが入ってきました。
昨日ついに、イ・セドルさんが「アルファ碁」に勝ちました。4連勝する勢いで勝負を進めていた「アルファ碁」ですが、終盤でのイ・セドルさんの想定外の戦略に翻弄されたようです。
作家の百田尚樹さんが概要をツイートされていました。それによると、イ・セドルさんの打ち手に対して、まるで人間のように「アルファ碁」が動揺したそうです。そして自らミスを連発して、負けを宣言したとのこと。イ・セドルさんの勝利は素晴らしいのですが、同時に人間のように慌てふためく「アルファ碁」の対応に驚きました。人工知能の素晴らしい進化を実感しています。
名前は忘れましたが、ランキング1位の棋士によりますと、第1戦はイ・セドルさんにも勝機があったそうです。ところが第2、第3戦では、自分でも絶対に勝てないだろう、というほどの盤石な囲碁を人工知能が見せました。イ・セドルさんの手を学んでいくようです。だから昨日の第4戦の勝利は、イ・セドルさんにとって本当に嬉しかったみたいですね。
そんな「アルファ碁」を作ったのが、「Deep Mind」というスタートアップ企業を起こしたデミス・ハサビスさんです。Googleは天才と呼ばれる彼を手中に収めたくて、500億円以上を使って買収しました。そしてこの「アルファ碁」をデミスさんに開発させたようです。
インタビュー記事を読みましたが、これからの世界の人工知能を牽引していく人だと感じました。Googleが開発している自動運転車にも、彼の研究が活かされていくのだと思います。そんなデミスさんが、インタビューの最後で人工知能の未来について述べられています。
『ロボット工学について個人的にあまり考えたことがありません。私が本当にエキサイティングだと思っているAIとは科学的な部分で、科学をより早く進化させるところです。私はAIによってアシストされる科学を見たいと思います。そこでは、AIは効果的に研究を助け、多くのつまらない労働をサポートして、興味深いことを教えてくれ、山のようなデータから構造を見つけてくれ、人間のエキスパートや研究者がブレイクスルーをもっと素早く達成できます。数カ月前にCERNの研究者と話す機会がありましたが、彼らは世界で最も多くのデータと格闘しています。データの量があまりに膨大で処理できないほどです。AIが膨大なデータの中から新しい何かを見つけてくれる未来はクールだと思います』
素晴らしい展望ですね。人工知能は棋士を負かすために開発されたものではありません。人間の科学の進歩に少しでも寄与することができるよう、心血を注いでおられるようです。こうした人工知能にスーパーコンピュータが加わることで、そうしたアシストがさらに強化されていくでしょう。今後の人工知能の進化が楽しみです。
さて、5番勝負は残すところ1番です。最後にどんな勝負を見せてもらえるか、楽しみにしています。
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