メチャ気になる Vol.42
今年の夏は参議院選挙があります。そしてついに18歳でも投票可能となりました。そうした流れのなかで、選挙制度が改革されているようです。
投票率の向上を目指すために、「共通投票所」というのが設置されることに決まりそうです。委員会で昨日可決されたので、今の国会で成立するでしょう。
今までなら投票日になると決められた場所で投票していました。地域の小学校等が多いですね。ところがこの改正案が成立すると、駅やショッピンセンター等の、人が集まる場所に投票所を設置することができます。同じ自治体に住む人なら誰でも投票できるとのこと。
期日前投票については、最大で2時間まで延長することができ、これまで幼児しか認められていなかった子供の同伴も18歳未満までになります。
選挙については課題が山積しています。1票の格差がまだ是正される見通しが立っていません。それでもこうした改革が進められていくことは、とてもいいことだと思います。
これならちょっと家族で出かけたついでに、投票しておこうと思う人が増えるかもしれませんね。地域で指定された場所が、必ずしも便利とは限りません。意外に面倒な場合もあると思います。近いけれど遠いのです。
と、ここまでは褒めておきますが、本音は違います。まだまだ手ぬるい。
急ぐべきなのはネット選挙でしょう。パソコンやスマートフォンが普及してきた現代において、ネットで投票できる環境を早急に整えるべきです。個人認証は可能なはずですからね。そうすれば駅やショッピンセンターに「共通投票所」を設置する必要はありません。投票所に費やされる人的労力も削減できるのでコスパも高くなります。
おそらくすぐにでも可能なはずです。なぜできないのか?
若者を含めた浮動票が選挙に参入することを、既得権益を持つ議員たちが恐れているのではないでしょうか? 私はそう感じます。
選挙における貴重な票田として、組織票があります。宗教団体だったり、農協だったり、労働組合だったり。そのような組織票はある程度読むことができます。しかしネット選挙になって特定の支持政党を持たない人が投票すると、当確ラインが読めなくなります。つまり、真剣に選挙をせざるをえなくなります。
組織的な大票田に対して向けていた政治姿勢を、どこに向けるべきなのかわからなくなりますね。そうなれば落選するリスクが高くなります。本当の意味で日本の政治を語る人でないと、支持を得られなくなりますから。現国会議員がネット選挙に対して難癖をつけたくなるのは、わかるような気がするのです。
1票の格差を是正するための定数削減が思うように進まないのも同じ理由でしょう。自分たちの首を絞めることになる法案を、そうやすやすと成立させるわけがありません。できることなら現状維持させたいと思うでしょう。
結局のところ、選挙制度改革を国会議員が議論することに矛盾があると思うのです。自分たちの不利になるようなことを避けようとしますから。今回の改正案はいいとは思います。でも当たり障りのない部分での改正だと感じています。俺たちは一生懸命改革をしているよ、と宣言したいのが見え見え。
最も大切なのは、国民が真剣に政治に関心を持ってもらえるよう、国会議員自身が意識改革をする必要があると思います。そうでなければ、本当の意味での投票率の向上は望めないでしょう。
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