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高羽そらさんインタビュー

今日のウィルバーくん 7.22

昨日出演したラジオでも話していましたが、体験というものは主観的です。ある体験を語ろうとすると、その人の文化的な信条が大きな影響を持ってきます。フィルターがかかった状態になってしまうので、本当に大切なことがぼやけてしまうのですよね。

 

私が個人的な神秘体験をブログであまり書かなくなった理由は、そのことにあります。目立つ出来事だけがクローズアップされてしまい、それが絶対的な事実として伝わってしまうことに疑問を感じたからです。

 

しかし本当の意味での神秘的な体験というものに個人の信条は入り込まない、とウィルバーは述べています。彼の言葉を見てみましょう。

 

〜以下抜粋。

 

神秘的な体験に関する驚くべき事実の一つは、いかに多くの文化がそうした把握を可能にし、また形成してきたとしても、そうした把握が、逆に体験する個人の文化的な信条(文化的に形成された先入観念や信念)を内面的に追認させない、ということである。逆に、いかなる文化的な信条をも爆破してしまうのである。

 

「個人」は完全に解体されてしまう。ちょうどダマスカスへの途上にあったパウロのように、あるいは完全に驚愕し、呆然としてしまう。頑固な唯物論者にも、純粋な観念論者にも、神秘体験はおとずれる。そして完全に驚愕し、畏怖して沈黙してしまう。神秘の深みが彼に開示され、口を閉ざされた心は畏怖に打たれ、ひざまずくだけである。

 

〜以上抜粋。ケン・ウイルバー著『進化の構造』より。

 

力強い言葉ですね。本当の神秘的体験というものは、受け手の個人の文化的信条なんて爆破させてしまう。ウィルバーはそう主張しています。

 

もし彼の言葉を受け入れるとしたら、明確になることがあります。「主観的な要素を感じさせる体験なんて、本当の神秘体験ではない」ということです。どれだけ立派な身なりをした宗教家や、カリスマ的な人物が何かを語ったとしても、そこにその人の「個人」を感じる限り本物ではないのかもしれません。

 

もしその体験が本物ならば、ウィルバーが述べているとおり、完全に驚愕し、畏怖して沈黙してしまうのでしょう。ただし神秘的な体験には重要な要素が存在します。それは直接的な体験であるということです。体験した本人にしか理解できないというジレンマが存在します。

 

ですから本物の神秘体験をした人でも、それを誰かに語ろうとする段階で変質してしまうということになります。決してありのままを伝えることはできません。私たちそれぞれが体験するしかないのです。文字や言葉に変換した段階で、文化的な信条は否応なく入り込みます。

 

う〜ん、そう考えると、伝えることの難しさを痛感します。直接的にしか体験できないことを他者に伝えるためには、間接的な表現を使用しなくてはいけません。絶対的なものを相対的なものに変換させる必要があります。その相対化は、受け取った人が自分の内面で絶対化できるものでなければいけません。

 

ではどのような相対化が適切なのか? 難しい問題です。今の私が到達した結論は、物語による相対化です。とにかく今はそれを続けていこうと思っています。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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