メチャ気になる Vol.89
交差点は交通事故が多発する場所です。車が行き交うところですから、確率的に仕方ないのかもしれません。それでも注意して事故を起こさないように運転するわけですが、あえて複雑な交差点にすることで事故率の減少に成功している国があります。それはイギリスです。
狂気じみた複雑さなのに事故率を30%も下げる交差点「マジック・ラウンドアバウト」とは?
「マジック・ラウンドアバウト」という名前を聞いてもピンときませんでした。でも映像を見ると思い出しました。旅番組等を見ていると、確かにこのような交差点があります。以前からややこしそうだなぁ、と思っていました。
写真を見ていただいたらわかりますが、どのように走っていいのかわかりませんよね。
でも車が実際に走ると、このように整然と流れています。まるで魔法のようで、さすがハリーポッターの国ですね。
わたしも動画を見るまでよくわからなかったのですが、仕組みを知ると納得しました。決して魔法ではありません。
この交差点全体を円として、中央に大きな円があります。さらにその周囲に、小さな5つの円があるのです。合わせて7つの円で構成されています。中央の大きな円は反時計回りで、その周囲の小さな円は時計回りで車を走らせます。興味のある方はリンク先の動画を見てください。その仕組みがわかると思います。
慣れるまでは苦労するでしょうが、様々なパターンを選択できるので交通量によって対応できます。事故率を30%下げたことが納得できました。日本でも導入を検討するべきだと思います。
仕組みとして事故が起きにくい構造になっていますが、人間の心理面でも効果があるのだと思います。記事のタイトルにあるように、狂気じみた複雑さです。だからこそ、ドライバーは運転に集中するのでしょう。仕事のストレスや家庭の問題を忘れて、交差点を通過することにフォーカスします。そのことによって事故が減っているような気がするのです。
事故の原因の大半は、無謀な運転と注意力の欠如です。この交差点なら、少なくとも注意力の欠如を防いてくれるはずです。ぼんやりすることができませんからね。注意力の欠如は、慣れによる思い込みや過信を誘発します。「今」の状況を的確に把握できなくなるのです。
例えば幅が50センチの道路を歩いているイメージをしてみてください。普通の道路で50センチの幅のラインが引いてあるだけなら、余裕で歩けますね。でもその50センチ幅の道路が、手すりのない100メートルの高さの渓谷にかかっているものだとしたらどうでしょう?
どうしても渡らなければいけないとしたら、全神経を集中するはずです。風の強弱や、自分の歩く速度とパランス等を考慮して、確実に一歩ずつ前へ進むでしょう。「今、ここ」に意識を集中しなければ、その道路を渡りきることはできません。
「マジック・ラウンドアバウト」はそうした心理面の効果もあるように思います。日本とイギリスはよく似た島国ですから、こうした模範的な仕組みは積極的に取り入れていくべきですね。
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