ありえないけど、あったら面白い
また来やがったよ!
何が来たって? 本、本が来たんだよ。
先日のブログでも書いたけれど、図書館で予約した本が集中して、毎晩読書に追われている。眠る前の2時間くらいしか読書タイムが取れないので、まさに必死のパッチ。
今の段階で手元に8冊も抱えているのに、さらに4冊も届いたと図書館からメールが入っている。取り置き期間は1週間だから、今週の土曜日には引き取りにいかなくてはいけない。マジでパニックになって、不思議と笑えてくるw
こうなると、テレビゲームをやっているのと同じ感覚。時間内に今のステージをクリアしないと、ゲームオーバーになってしまう。そう思うだけで、俄然燃えてくるよね。なんとしても、最終ステージまでクリアしたくなる。
10代や20代のころ、ボクはかなりのゲームオタクだった。だから血が騒ぐのかも。ゲームと言っても、ファミコン世代だけれどね〜www
まぁ、とにかく全力で読書に集中するしかない。そして観ようと思って録画している映画もたまっている。こちらも消化していかないと、ハードディスクが満員御礼になってしまう。
昨日は面白い邦画を観た。ありえない設定だけれど、あったら面白いだろうなぁ、と思って観た。そして実際にかなり笑い転げた。
『本能寺ホテル』という2017年の映画。
この写真にすべてが表現されている。現代人の姿をした繭子という女性。演じているのは綾瀬はるかさん。そして向かい合っているのは、織田信長役の堤真一さん。二人のあいだには、森蘭丸を演じている濱田岳さん。これだけで笑えるシチュエーション。
繭子は結婚を控えて、夫になる恭一の実家がある京都にやって来た。父親にあいさつするため。ところがどこのホテルも満室。唯一空室のあったホテルが、本能寺ホテルという、かなり怪しげなホテルだった。
そのホテルは戦国時代に本能寺があった場所に建てられていて、繭子が宿泊したのは『本能寺の変』の前日である6月1日。
おいおい、旧暦だったら6月21日やろう。そう言いたくなったけれど、なんとかこらえた。こういう映画に無粋な突っ込みは無用だからね。
とにかく現代と戦国時代がつながってしまうという物語。エレベーターがうまく使われていた。
どうにもありえない設定ばかり。現代の服を着た女性が信長が宿泊する本能寺にいきなり現れたら、そっこく斬って捨てられる。繭子だって、あんな普通にいられるわけがない。パニックになって気絶するだろう。
だけどこの映画は、たんたんと物語が進行する。そして想像できるように、繭子と信長に絆が生まれて、謀反が起きることを伝えてしまう。それを知った信長はどうするか? 新しい映画なので、ネタバレはここまでにしよう。
この映画の最大の魅力はキャストだと思う。なんとも言えない不思議な女性を演じた、綾瀬はるかさんはぴったりの役だった。彼女の心の成長という部分も、うまく映画に取り込まれていた。
そして信長役の堤真一さんも、めちゃめちゃ良かった。最初は『ALWAYS 三丁目の夕日』の鈴木オートを思い出したけれど、人情味のある信長がとても素敵な雰囲気だった。
最高だったのは、森蘭丸を演じた濱田岳さん。この映画は、この蘭丸のキャラがなかったら成立しないと思う。朝の連ドラである『わろてんか』の濱田さんとダブル部分もあったけれど、そのキャラだからこそいいんだと思った。
そして忘れてはいけないのが、本能寺ホテルの支配人役である風間杜夫さん。こんなハマり役はないと思う。風間さん自身が、まるで本能寺ホテルの化身のようだった。何度お腹を抱えて笑ったことか。
歴史ファン、特にボクのような戦国オタクには不満のある設定だけれど、映画としてはかなり面白い。映画の最後で、自分の人生を歩き出した繭子が鴨川にすわるシーンがある。その場面を観て、思わず泣いてしまった。いいラストシーンだったな。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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