病院経営の危機が迫っている
つい先日、著名人のTwitterを見ていて気になったことがあった。腰を痛めてしまったので、仕方なくかかりつけの病院に行ったという内容。
以前なら大勢の人が待合室で順番待ちをしているような病院なのに、ほとんど人がいなかった。このままでは経営破綻するのでは、と真剣に心配するような状況だったらしい。
飲食店の倒産が話題になっているけれど、病院もこれから廃業するところが増加していくかもしれない。
「前線」でも「後方」でも~新型コロナが引き起こす経営破綻という名の医療崩壊
新型コロナ患者を受け入れている病院は、まさに戦場と言っていい状態になっている。ICUの確保が限界だし、医療従事者の疲労も極限状態にまで達している。といって受け入れている病院の収入が増えているわけじゃない。
マスクや防護服の確保に費用がかかることで、人員不足に加えて経費面でも病院の経営を圧迫している。辛いばかりで儲かるような状況ではない。いまはウイルスを封じ込めることに全力が注がれているけれど、落ち着いたら大量の離職者が出る可能性が危惧されている。
だけど新型コロナウイルス患者を受け入れていない病院もヤバい。緊急事態宣言が出たことで、交通事故が大幅に減少した。これはいいことなんだけれど、最初の例のように病院に来る人が大幅に減っている。
以前ならちょっと調子が悪いだけで病院に通っていた人が、感染を防ぐために自宅で自重している。救急搬送の数が大幅に減っていることで、大勢の医師を抱えているのに患者がいない病院が増えているらしい。
だったら暇にしている医師を、新型コロナ患者を受け入れている病院に配置すればいいはず。ところがそれができない。医療機関を超越する医師の配置換えは、御法度らしい。そんなつまらない慣習が、医療業界にはしぶとく残っている。
つまり現在の日本では、死にそうになって働いている病院と、患者がいなくて経営が危ない病院に分かれている。そしてそのどちらもが、経営破綻の危機を迎えているそう。
ボクも本来なら3月の歯科の定期検診があった。だけどキャンセルしたし、少しくらい歯の調子が悪くても我慢している。おそらくボクが通っている歯医者さんはひっそりしているだろう。
病院は設備投資にお金がかかる。常に最新の医療機械を導入するために、個人経営の病院でも借金をしている。なのに患者が来なければ、経営が成り立っていかないだろう。ウイルスが終息して歯科検診の予約を取ろうとしたら、その病院が無くなっている可能性はゼロじゃない。
でもよく考えたら変な話だよね。患者が少なくて健康な人が多い社会のほうがいいはず。なのに病院に行かない人が増えただけで、とたんに経営破綻になってしまうなんて。要するに、ある程度の健康不良や事故による怪我を見込んで病院は経営していたということ。この部分にモヤモヤしたものを感じてしまう。
とにかくウイルスに関しては、医療崩壊を防ぐことが最優先。ゴールデンウイークに入ったけれど、フラフラと出歩かないことだよね。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。