「所有」を手放す豊かさ
朝から雲が多く、夕方から雨の降り出した神戸です。それでも買い物に出た午前中からお昼過ぎにかけては、プラプラと歩くのにちょうといい天気でした。今日の目的はピッツア〜〜〜
大掃除が終わったら久しぶりにランチの外食に行こうと思っていたのですが、今日はピッツアを食べに行くことにしました。私も妻も、ナポリ風のピッツアが大好きです。薄っぺらい生地の北イタリア系のピッツアより、もっちりとした厚い生地のナポリのピッツアがお気に入りです。
ナポリピッツアと命名するためには、いくつかの基準があるそうです。生地の作り方や焼き方まで、詳細な決まりごとがあるとのこと。それらを全てクリアしてこそのナポリピッツアなのですね。我が家から歩いて30分くらいの場所に、そのナポリピッツアのお店があります。
オーナーシェフは日本人の方ですが、ナポリピッツアに惚れ込んでナポリで修行された方です。神戸に引っ越してから何度か食べに行きました。もう驚くくらい美味しかったのです。でも三宮でイタリア人の方が経営して、イタリア人のシェフが焼くピッツアのお店に出会い、イタリアンといえばその店に通うようになっていました。だから、その店には４〜５年は行ってなかったのです。
久しぶりにお店を訪ねると、以前と同じように、薪の釜が真っ赤な炎を上げて出迎えてくれました。日本にいることを忘れるようなヨーロパっぽい店構えです。
私と妻が座ったのは屋内の席ですが、この写真のようにオープンスペースの席もあります。客席は少ないので、土日は予約しないと待たされるかもしれないですね。私も妻もピッツアのランチセットを注文して、互いにシェアをして食べることにしました。このお店の素晴らしいところは、何も言わなくても２枚のピッツアに時間差をつけて焼き立てで持ってきてくれるところです。
最初に出てきたのは、マルゲリータ！お餅かと思うようなモチモチの生地と、香ばしい新鮮なトマトソースが口いっぱいに広がります。またモッァレラチーズが絶品。久しぶりに食べましたが、このお店のピッツアが文句なしの一番です〜
次に登場したのが、ビスマルクという名のピッツア。厚みのあるペーコンと半熟卵のピッツアで、全体にパルサミコソースがアレンジしてあります。半熟卵が絶妙のタイミングで出されていますので、もうたまらん〜〜！文句なしの一品です。
もうこれからピッツアを食べたくなったら、三宮まで出ないでこのお店で食べることにしよう、と妻と話していました。灯台下暗しというやつですね。買い物ついでに寄れますのでまた食べにこようと思います。
そして帰り道は、普段と違う道を歩いて神戸灘区の街を満喫してきました。自宅から近くに石屋川公園という場所があります。春は桜で有名な公園です。
その桜並木が真っ赤にそまって、自宅までの道を楽しませてくれました。
このあたりは「徳川道」という旧道になっています。幕末の1867年。神戸が外国人に開港されて現在の旧居留地が作られます。そこに住む外国人と武士が出会ってトラブルを起こすことのないよう、迂回路として作られた道だそうです。神戸らしい歴史道ですね。
ちなみにこの道に交差するように東西に走っている山手幹線という道路は、太平洋戦争当時は滑走路として使われていたとのこと。京都は歴史的な建造物が多い街ですが、神戸もいろいろあって楽しいです。
こうして楽しい食事をして散歩を楽しめるのも、自動車を使わずに歩いてこそです。私たち夫婦はできる限り「所有」を手放す生活を目指しています。車を所有していても、駐車場代、ガソリン代、保険代、メンテナンス費用、車検代、洗車代等、数え上げたらキリがありません。
私自身運転することは大好きですが、日常生活でどれだけ必要かと思えば疑問を感じてしまいます。仕事で使うことがないなら、自分の所有欲だけで車を持っていることが無意味だと感じています。遊びに行くときに、レンタカーを利用すれば十分です。
所有している自宅マンションも、いつか手放して賃貸暮らしをするつもりです。自分が死ぬときに持っていけないものを、できる限り手元に置いておきたくないと思っています。必要最小限の「所有」は避けられませんが、「所有」を極力手放すことから得られる自由は格別ですよ。
そんな自由が持つ豊かさを、この先の人生で満喫していきたいと思っています。特定の家を持たず海外のいろいろな街で暮らしていくのが、私と妻の夢ではなく、具体的な目標です。
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