今日の言葉 1月13日
『学びに過去はない』
知恵は、一人一人によって発見されるべきものであり、知識から生ずるものではありません。知識と知恵は両立しないのです。自己知が成熟すると、知恵が生じます。自分を知らずして、秩序はありません。したがって徳も存在しません。
学びは常に進行中の現在にあります。学びには何の過去もありません。自分に向かって「私は学んだ」と言った瞬間、それは既に知識になってしまうのです。その知識という背景から、蓄積し、解釈することはできますが、それ以上学ぶことはできません。
私は自分を、その構造を、性質を、存在全体が持つ意味を知らなければなりません。しかしこれまで蓄積してきた知識や経験、あるいは条件づけられた精神という重荷を背負ったままでは、そのようなことはできません。なぜなら、そのような重荷を背負ったままであったら、私は学んでおらず、単に自分なりに判断し、解釈し、過去によって既に曇らされている眼で見ているだけだからです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜