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高羽そらさんインタビュー

既成概念との戦い

最近のマイブームに、目覚めてからのバルコニーの写真撮影があります。季節感とその日の様子がわかるので、通して見ると面白いですね。

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今朝の写真は、こんな不思議な風景でした。晴れるのか、雨が降るのか? この写真の通り、今日は雨が降ったり晴れたりの1日でした。今も今朝と同じような空が続いています。

今日は1月27日。何かの日だったなぁと感じて考えていると、亡くなった父親の誕生日だと思い出しました。私が小学生の頃、最大で6人家族でした。父方の祖母、父と再婚した母、私と妹2人の6人です。月は違いますが、その誕生日が3つのグループに分かれています。

父と祖母が27日。私と継母が10日。妹たちが18日。意外と珍しいのではないでしょうか? 子供心に数字の持つ不思議な意味を感じたような気がします。まぁ、その意味がどういうことだったのかを追求しようとは思いませんでしたけれどね〜expression/eps_coldsweats01.gif

さて、今日読了した本の紹介です。

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『星雲の梯 老中と狂歌師』高任和夫 著という本です。

歴史好きな私ですが、比較的関心の薄い18世紀後半を書いた時代小説です。明治維新から100年ほど前の頃です。私自身の既成概念を打ち破るために、あえてこの時代の小説を選んでみました。主人公は二人です。

田沼意次(たぬまおきつぐ)……足軽の子と蔑まれながらも老中まで登りつめ、名門譜代勢力から「賄賂政治家」という悪名を残された政治家です。

太田南畝(おおたなんぽ)……御徒(おかち)という出世する見込みのない下級武士ですが、狂歌の才能に恵まれ、庶民の圧倒的支持を集める人物です。

この二人がどのように描かれたのか、著者のあとがきから抜粋します。

〜あとがきより〜

二人の生き方は対照的です。意次は賄賂政治家の名が残っていますが、幕政を担うようになってからは、幕府の抱える課題に取り組まざるを得ません。南畝は立身出世をはなから諦め、狂歌と遊興の日々を楽しみます。この時代の両極端な武士といえるでしょう。

〜以上抜粋〜

この両極端な二人の主人公が並行して物語を構成していきます。老中と御徒ですから、二人に直接の接点はありません。共通に交流を持つ人物として、有名なところでは平賀源内が登場します。物語の最後でたった一度だけ、二人が語らうほのぼのとしたシーンがあります。ちょっとウルウルします。

私が学校で勉強した頃は、老中の田沼といえば、まるで時代劇の悪代官のようなイメージでした。賄賂をたっぷり受け取って、権力を振るった人物だと思っていました。しかし近年の研究によって、その時代の悪弊を探り出し、新しい世界を作ろうと決死の改革に挑んでいたことがわかってきたそうです。この小説でも、そんな意次の姿が描かれていて、とても共感することができました。

時代は着実に世界からの圧力を受けていました。ロシアが侵攻する意図を見せていたのです。浅間山の大噴火や天明の大飢饉の天災が続くなか、今までの既成概念を打ち破るような改革を打ち出してきました。しかし徳川の御三家や御三卿という魑魅魍魎に押しつぶされてしまいました。もし彼が失脚することがなければ、明治維新はもう100年早く到来していただろうと言われています。日本を守るためには、幕府と藩政を解体するしかないと考えていたようです。

南畝という人物は知りませんでしたが、狂歌の世界では有名な人物のようです。とても魅力的な武士ですね。自分の運命を受け入れながらも、それまでの和歌や漢詩の既成概念を突破していった人物です。意次とは戦場が違いますが、彼もそうした既成概念と戦ってきたのでしょう。武士という身分に向き合いながらも、どのように生きていくべきかを問い続けた人だと思います。

狂歌の名士であったため、下級武士でありながら他国の藩主に呼ばれて饗応を受けたこともあるそうです。歌舞伎役者の市川団十郎も、交流を持った人物として登場してきました。今の時代でいえば、公務員でありながらテレビに引っ張りだこのタレントさんという立場ですね。

新しいものを作っていくためには、既成概念や既得権益と戦うことは避けられません。それは今の時代でも同じでしょう。それを成し遂げた人こそ、時代の先端を進むことができます。対照的な二人ですが、この小説を通じて心に熱いものを感じさせてくれる物語でした。

『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。

『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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