若いというだけで素敵
今日は朝から梅雨空の神戸です。昨日の晴れは貴重でした。お昼前後には、久しく見ていないような大雨が降っていました。九州では被害が出ているようですね。次の週末頃には晴れて欲しいのですけれどねぇ。
今日は父の日ですが、母の日に比べたら昔から地味です。我が家の息子猫は父の日であるにもかかわらず、姿を見せずにどこかでぐっすりと眠っています。まぁ元気でいてくれることが何よりの親孝行ですから、逆に感謝しなければいけませんね。
ということで私は朝からずっとひたすら仕事です。自分で設定した今月末の締め切りに向けて、過去に書いた小説の大改造をしています。
一人称で書いた作品なのですが、それを三人称に書き換えています。さらに全体の構成を変えるという大手術中です。どれほど時間がかかるのか読めませんので、当分はかかりきりになりそうです。そういう意味では、東京への行き来の新幹線は嬉しいかも。車窓の景色を眺めながら、時間を忘れて仕事に集中できそうです。
そんなバタバタした今日の私にぴったりの映画を観ました。
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』（原題 A Hard Day’s Night）という1964年に公開された、ビートルズの初主演映画です。
先日からポール・マッカートニーのニューアルバムを聴いていますので、頭がビートルズになっています。何度も観た作品ですが、ちょうど BSで放送していたので、久しぶりに観てみました。
映画としては何てことない作品です。ビートルズの狂気とも言える異常な日常を、ちょっとコミカルに、風刺的に描いたドキュメントタッチの作品です。作り物ですが、こんなことあるだろうなぁ、と思わせる内容になっています。いきなりファンに追われて列車に飛び乗るシーンから始まりますからね。
とにかく若い。まだマッシュルームカットが残った青年の４人です。ジョンもジョージも他界していることを思うと、映画を観ながらちょっと切なくなりました。これから世に出て行こうとするエネルギッシュな４人のオーラが画面から溢れています。若いというだけで素敵ですね。
やっぱりビートルズはすごいわ。この映画で使われている曲だけでも、ミリオンセラーになったものばかりですからね。何度も、何度も、何度も歌い続けてきた曲たちですから、歌詞はほとんど覚えています。
この映画の４人は本当に仲良し。まだ最初の映画ですからね。最後の映画になった『Let It Be』なんて、ファンなら観ているのが辛くて、辛くて。４人の心がバラバラになっているのが、痛いほどわかります。だからこの映画で４人が笑顔でいるのを見ているだけで、涙が出てきました。
ポール・マッカートニーが今月、ニューアルバムの発売と同時に『告白』という本を出版しています。自分のこれまでの人生を振り返った作品のようです。何が何でも読むと決めています。
ところでこの映画の原題は、当然ながら有名な曲のタイトルです。でもよく見たら、変な文脈ですよね。昼なのか夜なのか？ これはドラムのリンゴ・スターの言葉がそのままタイトルになったそうです。
リンゴが仕事に疲れて、「It’s been a hard day.」と言ったあと外を見たらもう暗くなっていたことに気付いて「…’s night.」と付け足したそうです。それほど全盛時の彼らの毎日が忙しかったということでしょう。外出するのはライブ会場に向うときだけで、あとはホテルに缶詰。そんな彼らがやがてライブを拒否するようになったのは仕方ないことだと思います。この映画でも、いつかそうなるであろうことを読み取ることができますね。
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