SOLA TODAY Vol.492
今日から仕事始めという人は多いだろう。毎年同じように職場で新年を迎えているように思うかもしれないけれど、時代の変化は猛スピードで進んでいる。
去年と今年で何かちがっていると感じる人は多いだろうし、数年先になると今の状況が過去の遺物であると思い知らされるかもしれない。
仕事というのは会社の経営者に雇われて、指示された業務を忠実にこなすこと。そう思っている人の未来は明るくなさそうだ。
この記事では「起業家的な働き方」がこれからのありかただと提案され、従来の「雇われ仕事」は消滅していくと述べられている。それぞれの働き方はどのように定義されているのか?
「起業家的な働き方』=ビジネスや人、アイデア、プロセスからなるシステムを、結びつけ、創造し、発明することである。
「雇われ仕事」=ほかの誰かがつくったシステムの通りに働くことである。
簡単に言えば、自分の仕事を『創造』できるかどうか。そして労働の対価として給料をとらえるのではなく、会社の利益に応じた自分の報酬を自覚することだと思う。つまりどれだけ頑張ったかではなく、どれだけ結果を残したかということ。
これからの時代は、「雇われ仕事」が消えていくとこの記事では述べられている。その論拠として3つあげられている。
・グローバル化が進んだことで、人材が世界に求められるようになった。だから「雇われ仕事」は海外へ流出している。
・テクノロジーの進化は、工場作業のようなものだけでなく、事務職的なものでさえ人間から仕事を奪いつつある。
・大学卒の学位の保有者が増大して、大卒者の相対的な価値が下がっている。大学を出たところで、それが優位にならない。
納得できる理由だと思う。別の記事でも読んだことがあるけれど、近い将来、正社員という雇用形態が消滅するかもしれないと言われている。会社で働く人はプロ野球選手のようにすべて契約制になり、個人の能力によって報酬や条件が決められていくだろうという予測。
だから新人でも能力によっては会社の経営に参加するだろうし、どれだけ長いあいだ働いていてたとしても、パフォーマンスが落ちたら契約を解除される。もし労働法の改正等によって国家のあと押しがあれば、あっという間にこうしたシステムが普通になってしまうかもしれない。
要するに、これからは『個人』の時代になるということ。
自分を売り込める『何か』がないと、仕事は機械に奪われてしまう。ロボットはブラック労働もいとわないし、ストライキもしない。福利厚生の必要もない。経営者にとって同じコストをかけるなら、ロボットのほうがいいと思うはず。
だから自分にしかできないことを、積極的に売り込んでいくしかない。そのためには個人経営者的な発想が求められる。だから「起業家的な働き方」が必要になるという記事だった。本当にそのとおりだと思う。
もはや自分を売り込むのに、資格でさえ意味がない。弁護士や医師の仕事をAIがやってくれる時代だからね。どれだけ有名大学を出たって、蓄えている知識はコンピュータにかなわない。
これから社会に出る10代の人たちだけでなく、すべての世代にとって必要な発想だと思う。自分がビジネスを始める感覚で、あらゆるものごとをとらえていく思考回路が必要になる。ボクも他人事じゃない。1年のスタートに際して、このことを真剣に考えていこうと思っている。
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