同性愛を伝染病扱いするバカ
映画を見ているとPG12指定、R15指定、R18指定という言葉が出てくる。PG12は親が配慮してあげてねという雰囲気で、R15だと15歳以下は観たらダメという指定。暴力的な映画が多いよね。R18はかなりエッチな映画だということ。
こういう指定って機能しているのかな? ボクは少し疑問に思っている。
性的な映画に関しては、まぁ納得できる。思春期の男子なんて頭のなかがエッチのことでいっぱいだから、刺激の強い映画を見たら影響を受けるかもしれない。だけどいまはネットもあるから、映画を制限してもあまり意味がないように思う。
暴力的な映像に関しても、ボクは映画会社の責任逃れのようにしか感じない。ボクが子供のころはあまりうるさく言われなかったので、中学生のころでもスプラッター映画のようなものを見ることができた。だけどそれがきっかけで暴力的になった人は身近にいない。ボクも含めてね。
暴力的な人間というのは、持って生まれた性質と生活環境の影響が大きいと思う。つまり映画を観ても観なくても、暴力的になる人はなるし、ならない人はならないと思う。
ところがそんな指定を受けていない映画なのに、あることが理由で子供に観せない親がいるそう。その映画は『ボヘミアンラプソディー』で、理由は息子をゲイにしたくないというもの。主人公のフレディ・マーキュリーが同性愛者だったからだろう。でもこの親、マジでアホちゃう?
「息子をゲイにしたくないからゲイ作品は観せない」と思う方に知ってほしいこと
もし本気で同性愛が伝染すると思っている親がいるとしたら、このリンク先の記事をじっくり読んでほしい。どれほどばかけた発想なのかわかるだろう。
個人の性の認識は先天的なものであって、外的要因で変動するものではない。もちろんきっかけとして異性にひどい扱いを受けたり、同性愛者が出てくる映画を観たことで自分の本質に気づくことはあるかもしれない。だけどそれはきっかけでしかない。
ボクがどれだけ同性愛者の映画を観ても異性にしか関心が持てないのと同じく、同性愛者の人はどれだけ他人に強制されても自分を変えることはできない。昔のようにカミングアウトできない社会だったときは、ひたすら隠して耐えていただけのことだろう。
以前に比べたら同性愛者の人たちも生きやすくなったと思う。アメリカやヨーロッパでは同性婚が認められつつある。日本でも同じだよね。それでも息子がゲイになったら困るからと、映画を見せないと思う人がいるんだからなぁ。ちょっと悲しくなってしまう。
お前には子供がいないからわからないんだ、と言われてたらそれまで。ボクには反論できない。でもどうなんだろう? いまの若い世代の親なら、自分の子供が同性愛者だとしても受け入れられるような気がするんだけれど。
孫の顔を見られないかもしれないけれど、子供が自分らしく生きて幸せでいてくれたら、親だって幸せなのじゃないだろうか? 想像するしかないけれど、ボクはそう思うんだけれどなぁ。
人間が本質的に持っているものは、基本的に変えられない。映画を観なくても、他のきっかけで自分のことに気がつくはず。少なくとも同性愛が伝染すると思っているような馬鹿な親は絶滅して欲しい、と本気でそう思う。
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