ファクトチェックが必須の時代
戦国時代に戦いは避けられない。最終的には武力で他国を圧倒する必要があった。
だけど歴史に名を残すような武将は、闇雲に攻め入ったりしなかった。できるかぎり無用な戦いを避けようとした。兵士を無駄に失いたくないし、田畑は荒らされるし、お金もかかる。だからそのためにある手段を使った。
それはデマを流すこと。他国に不利なデマを流すことで敵の領民に不安を抱かせる。もちろん武将たちも影響を受ける。そしてそのデマによって、敵の有力な武将に謀反を起こさせることも可能になる。羽柴秀吉がよく使った方法だよね。
それは現代でも同じ。なぜならネットという情報の武器があるから。
香港情勢が緊迫する中、台湾のジャーナリストがファクトチェックに力を入れる理由
香港情勢が緊迫している。デモのきっかけは犯罪者を中国本土に送る法律だったけれど、いまや完全に民主化運動へと変貌している。次々と恐ろしいデモの様子が配信され、中国と問題を抱えている台湾でも注目されている。
ところが台湾ではそうした情報に対して、慎重なファクトチェックがなされているそう。それは中国政府が関与して、台湾政府を混乱させるデマを流している形跡が認められるから。
ネットはデマの宝庫。ただ個人が流している情報とちがい、国家が関わってくると巧妙に事実が隠蔽される。だからデマを流されても、国民が鵜呑みにしてしまう可能性がある。それでヨーロッパでは報道に関するファクトチェックが進んでいるらしい。
東アジアでもその傾向が強く、特に台湾では各メディアがファクトチェックに力を入れている。それは最初に書いた日本の戦国時代と同じ理由。混乱を目的として中国政府のデマを排除するため。
香港における一国二制度は、究極的には中国政府が台湾の扱いを意図したものだとされている。それが崩壊しそうないま、台湾政府にとっては中国の脅威を無視できなくなってきた。だから香港情勢の報道に関して、ファクトチェックが欠かせなくなっているとのこと。
できる限り正確な情報を伝えないと、メディアが国益を損なってしまう可能性がある。リンク先の記事を読んでいるだけで、台湾の人たちのピリピリした雰囲気が伝わってくるような気がした。
これは台湾だけの問題じゃないと思う。報道に関するファクトチェックは、これからどの国でも必須になってくると思う。ただでさえ日本のメディアの偏向報道が問題視されている。だからこそメディアとしての信頼を確保するためにも、ファクトチェックを行うべきだろう。
もし何も考えずにデマを垂れ流しにしていれば、いつかは化けの皮がはがれる。適切なファクトチェックを怠るメディアは、今後淘汰されていくと思う。そして情報を受け取るボクたちも、ファクトチェックに対する意識が必要だよね。
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