脱税マンVS正義マン
税理士事務所で働いた経験があるせいか、脱税まがいの行為が大嫌い。顧問先が怪しいことを持ちかけてきても、合法的でないと判断したら当然ながら絶対にやらないよう強く言った。
そう言う意味では、脱税に関する正義感は人一倍強いかもしれない。だからと言って、見ず知らずの他人の行為を非難しようとは思わない。直接的な利害関係がない人の脱税は自己責任。容認はしないけれど、好きにやれば、と思うだけ。
ところが赤の他人の不正を知ると、どうしても我慢できない『正義マン』がかなりいるそう。
ドトールとタリーズ、イートイン脱税を誤認する「正義マン」対応に知恵
10月から消費税が10パーセントになった。ところが公明党が余計なことを言い出し、軽減税率というややこしいものが同時に誕生してしまった。トラブルは予想されたけれど、このタイトルにあるようなドトールやタリーズというカフェでは、かなり苦労しているそう。
イートインとテイクアウトは、カップを変えることで対応しているそう。イートインではマグカップ、テイクアウトは紙のカップ。ところが『脱税マン』はどこにでもいる。テイクアウトの紙カップを使って、店内でコーヒーを飲んでいる人がいるらしい。
すると『正義マン』は黙っていない。「あの人は脱税している」jと指摘する人が後を絶たないそう。もちろん『脱税マン』ばかりじゃない。10パーセントの消費時を支払ったうえで、途中で持って帰りたいから紙カップを使っている人もいる。
そこでドトールでは『正義マン』の誤解を解消するため、紙カップでも10パーセントの消費税を支払った人がわかるように、『10パーセント』と表示したシールを貼付するようにした。そのせいで不要な『正義マン』の抗議が減ったそう。
タリーズでも『正義マン』対策に乗り出した。平日のオフィス街店舗や、週末の郊外店ではイートインもテイクアウトも紙カップで統一したそう。これではレジでしか消費税の支払い状況が把握できないから、『正義マン』は沈黙するしかないだろう。
それにしても面倒だよね。元はと言えば軽減税率がウザいんだけれど、『正義マン』にもウンザリする。他人のことなんて放っておけばいいのにね。先日のブログで書いたように、『正義マン』にとっては、他人の得が自分の損になるんだろう。
ややこしいのは、飲食店の店員が『正義マン』の場合だよね。警察の取り締まりのように店内で目を光らせていると思うと、どうにも落ち着かない。だけど正しいことをしているんだから、オーナーとしても文句を言いにくい。その『正義マン』のせいで客が離れてしまうようなことになったら、飲食店の経営者もキツイよなぁ。
ボクがもし『脱税マン』をカフェで見かけても、面白がって笑い飛ばすだけ。ボクは小心者だから、8パーセントの消費税で堂々と店内飲食をする勇気はない。そんなことをしたら落ち着かないだけだからね。
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