マクドはコロナでも利益上昇
マクド（関西ではマックではなくマクドと言う。ちなみにパリもマクドと呼ぶそうwww）は４月と５月に驚異的な利益を出した。
新型コロナウイルスの影響で、飲食業は軒並み損失を出している。大手のファミレスでも店舗数の縮小が発表され、大阪は新世界の『いづもや』という有名なフグ料理のお店が閉店した。個人経営の飲食店も人しれず閉店している。
なのに日本のマクドが発表した数字に驚く。
4月の前年同月比の経営実績は、客数こそ18.9％の減少であったものの、客単価が31.4%増加し、売上高は6.5%の増加。5月の売上高は前年同月比で15.4%のプラス。客数は20.7%減だったが、客単価45.3%増驚異的な数字を叩き出している。
客数が減っているということは、マクドもコロナの影響を受けているということ。事実、緊急事態宣言中は店内での飲食はできなかった。なのに客単価を伸ばすことで、昨年よりも利益を出している。この理由を考察した記事を読んで、マクドの出した結果に納得した。
マクドナルドが、コロナ時代に「驚異の一人勝ち」を続けているワケ
具体的な理由を記事から抜粋してみよう。
『直営店の半数以上を占めるドライブスルー』
店内での飲食はできなくてもドライブスルーは営業していた。だから家族分をまとめ買いする人が増えて、客単価が上昇したとのこと。
『モバイルオーダーを軸とした店頭のIT化』
マクドはここ数年、アプリで注文してキャッシュレスで決済。ディスプレイに表示される番号で商品を受け取るシステムを構築していた。コロナを想定したものではないけれど、結果として人件費等の抑制に貢献している。
『従来からテイクアウトに対応していた』
マクドは店内の飲食に負けず劣らずテイクアウトの客が多い。これが今回のコロナで功を奏したのだろう。
マクドが一人勝ちできた具体的な理由はこの３つとのこと。だけどコロナの流行によって始めたことではなく、かなり以前から取り組んできたことばかりらしい。そのきっかけとなったのが、2010年代の初めに起きたマクドの経営危機。
期限切れチキンナゲットの販売や異物混入という問題が起きて、マクドは一気に坂道を転げ落ちた。そこで日本マクドナルドの救世主となったのが、2013年に日本マクドナルドの社長に就任したサラ・カサノバさんという女性社長。現在は会長とのこと。
このカサノバさんが、日本のマクドを変革した。それまでは効率重視だった経営方針を、安心と品質重視に変えた。そして経営危機を乗り越えるために、マクドのシステムそのものを見直したそう。
彼女が打ち出したのが、『組織レジリエンス』というもの。危機下における組織的な対応能力を指す概念で、失敗したり、何か問題が起こった時に、立ち直れる精神的なタフさや、気持ちの切り替えの力のことを指している。
経営危機という危機から立ち直るために構築したシステムが、新型コロナウイルスという新たな危機にも対応できたということだろう。素晴らしいよね。
これは企業だけでなく、個人にとっても適用可能な概念だと思う。これから先の世界は、どのような危機が発生するかわからない。何が起きても対応可能なように、『個人レジリエンス』を構築しておくべきなのかもしれないね。
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