テレポートする夢をみた理由
今朝、めちゃ楽しい夢を見た。明晰夢ではなく、夢だと気づいていないもの。
魔女みたいな年配の女性に、「あなたはテレポーテーションができる」と言われた。それで方法を教わった。より明確に、行きたい場所を思い浮かべるだけ。
すると本当にその場所へ移動できる。それで何度かくり返してコツを覚えた。ようやく慣れてきたところで、目が覚めてしまった。残念。
なぜこんな夢を見たのか、目が覚めてすぐにわかった。それはこの本を読み終えたから。
『リーシーの物語』下巻 スティーブン・キング著という本。なんと上巻を読んでブログに感想を書いたのは4月14日。すぐに下巻を読みたかったけれど、緊急事態宣言で図書館が閉館。ようやく先月の29日に図書館が再開されて下巻を読むことができた。
上巻についての感想は『得体が知れないから怖い』という記事に書いているので参照を。
主人公はリーシーという女性。夫のスコットは著名な作家だけれど、2年前に他界している。ようやく夫の遺品を片付けようとしたリーシーに、次々と事件が起きる。精神が不安定だった姉のアマンダの症状が悪化して、受け答えできなくなってしまう。
そのうえ夫の作品の異常なファンだった男性が接触してきた。夫が残した原稿を公開しろと迫ってくる。リーシーはスコットが最後の物語を残していることは感じていた。でもどこにあるかわからない。だからその男の申し入れを断ったが、その男は狂人だった。
上巻のラストでは、侵入したその男にリーシーは傷つけられる。乳房をザックリと切るような重傷を負わされ、最悪の場合、失血死するかもしれない。その男がまた来る、と言って去ってしまう。
ということでリーシーが傷だらけの状態で下巻が始まる。そして上巻で謎だらけだった物語が、一気に展開していく。傷だらけになったリーシーは、そのときになって夫の特殊能力を思い出す。スコットは異世界にテレポートすることができた。そしてリーシーも、彼に何度か連れて行かれたことがある。
自分の傷を癒すこと。姉のアマンダを救い、かつ彼女に助けてもらうこと。そして今度はリーシーの命を狙うであろう狂人を始末すること。そのすべてを一度にやってしまえるのは、その異世界に行くことだった。
そしてそれは生前のスコットによって、すべて用意されていた。スコットはいずれ妻がこの事態になることを予知していて、そのための準備を整えておいた。リーシーはあの世からの夫のメッセージを頼りに、異世界へ飛び込んでいく。ただし、そこには恐ろしい怪物が潜んでいる。
リーシーは自分の傷を癒し、姉のアマンダを助け、異世界に誘い込んだ狂人をその怪物に始末させる。だけどそのことによって、リーシーはその怪物に目をつけられる。それは夫のスコットも同じだった。彼が2年前に死んだのは、その怪物に引き寄せられてしまったから。
このままではリーシーもスコットと同じことになる。だけどリーシーを救ったのは、やはりスコットだった。彼は生前に最後の物語を執筆していた。そのタイトルが『リーシーの物語』で、それは異世界に隠されていた。
もう一度異世界に向かったリーシーは、その原稿を探し出す。そこには衝撃的なスコットの過去が書かれていた。そしてどうすれば怪物から助かることができるかについても記されていた。それはある意味スコットからのラブレターでもあった、という結末。
簡単にストーリーを紹介したけれど、壮大な物語なのでブログで書き切れない。オカルトの要素もあり、ファンタジーでもあるという不思議な物語。
必死になってこの下巻を読み切ったから、リーシーのようにテレポーテーションする夢を見たんだろう。もしかしたら同じ世界に行っていたかもねwww
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