6.もはやプロ棋士でも勝てない。AIの強さの源泉は「自己分割」 1.AIは、自分で問題を考え、自分で解いて成長している!
AIというと、第4回連載、5回連載で説明した「ディープラーニング」や、AIがやがては人類をはるかに凌駕する知能を手に入れる「技術的特異点」、すなわち「シンギュラリティ」ははたして起きるのか、といった話題ばかりがどうしても取り沙汰されます。
しかし、今回紹介する「AIの自己分割」も極めて大きなAIの特徴ですので、これを機会にぜひとも頭の片隅に入れていただければと思います。
まず、結論から述べますが、AIが成否判定を伴うような学習を行う場合には、AIは自分自身を分割することがあります。
と言ってもピンと来ないかもしれませんが、AIと人間との違いさえ実感できてしまえばそれほど難しい話ではありません。
たとえば、人が一人で学習する場合、自分で作成した問題を自分で解いても学習効果はまったく期待できません。
それは、答える側もすでに答えを知っているからです。
しかし、ここがAIと人との決定的な違いなのですが、AIの場合には、問題に答える側と、採点する側を内部的に完全に別プロセスに分割することが可能です。
言い換えれば、「一人のAI」という入れ物の中に、まったく人格が異なる二人のAIが内在しているイメージです。
こうして「別人となったAI」は、自分で作った問題もまったく新しい問題として取り組むことができます。
そして、答えを知らない自分の出した解答を、答えを知っているもう一人の自分が採点を行うというわけです。
この仕組みを「AIの自己分割」と呼びます。
『マルチナ、永遠のAI。--AIと仮想通貨時代をどう生きるか』では、AIを搭載した「AIDON」(アイドン)という名のペットロボットが登場します。
しかし、AIDONは最初は何もできないただのガラクタのような存在です。
ところが、歩く、走る、吠える、眠る、お手、おねだりをする、といった「分類されたひな形」の動きができるようになるまでディープラーニングをさせると、やがては本物と区別のつかない愛らしい「犬」に成長します。
ただし、このAIDONの訓練や、その動きの合否判定を人が24時間、365日観察するのは現実的な話ではありません。
こうした動きを伴う学習の場合には、片方のAIが目的に応じた動作を行い、もう片方のAIは、その動作をビデオ映像や、内部的な3D空間によるシミュレーション映像として見ることで、「分類されたひな形」に合致した動きなのかどうかの合否判定をします。
そうした作業を合格するまで、もしくは、合格してもスコアがより改善するまで何回も何回も繰り返します。
結果、ペットロボットAIは、人の観察という手間を省いて、自ら本物のペットのように成長することが可能なのです。
『マルチナ、永遠のAI。~AIと仮想通貨時代をどう生きるか』
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時は、東京オリンピックの喧騒が去った2020年。
岩科正真は、実家の定食屋の再建を、超美人AI『マルチナ』に託す決心をする。
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それを知った正真は、マルチナも愛してしまう。
ヒトとAIの奇妙な三角関係。
やがて、正真たちは巨悪な陰謀に巻き込まれていく。
彼らは、緻密に計算された策略を暴くことができるのか?
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そして、マルチナに芽生えた「なにか」は、
プログラムなのか?
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