今日のウィルバーくん 2.1
「自我の死」に対するスピリチュアルなテストを3つ紹介しています。今日は3つめです。これが最も難しいかもしれません。
「夢のない眠りの時、現前していないものはリアルでない、と知る」
私たちの意識は大きく分けて3つあります。目覚めている時、夢を見ている時、深い夢のない眠りの時。「自我」と同一化している私たちは、最初の一つしか完璧に把握していません。2つ目の夢は記憶が曖昧ですし、3つめの夢のない眠りの時は意識不明です。
ところが本当の自分である「目撃者」は、この3つのどの状態でも現前しています。いつどんな時でも、常に存在しているのが「目撃者」です。ですから3つめの夢のない深い眠りの時に現れていないものは、偽物だということです。つまり「自我」は偽物です。リアルではない、ということです。
ウィルバーの言葉を見てみましょう。
〜以下抜粋。
1,000年前、1,000年後の自分を想像することで、自分の現在のエゴと身体との同一化を脱落することができる。しかし、実は、あなたは24時間に1度、この心身の同一化の完全な脱落を行っているのである。それは単に想像のなかではない。事実として行っている。毎晩、深い、夢のない眠りのなかで、あなたはこの無形の領域に投げ込まれている。対象のない、純粋な意識の領域、無形の、非──時間の自己のなかへ。
ラマナ・マハリシがこう言っているのは、このためである。「深い、夢のなかで現前していないものは、リアルなものではない」。リアルなものは、三つの状態、すなわち目覚めている時、夢見ている時、深い夢のない眠りの時、常に現前していなければならない。この三つの状態で常に現前しているのは、無相・無形の「自己」ないし純粋意識のみである。毎晩、あなたは分離した自己として死に、エゴとして死に、あなたの本来の源である無限の海のなかに投げ込まれるのである。
〜以上抜粋。ケン・ウィルバー著『ワン・テイスト』より。
ちなみに昨日と一昨日の文献の出典が間違っていました。今日も含めて「ワン・テイスト」です。過去の分は訂正しておきます。
夢を見ていない眠りでは意識不明ですから、何も知覚することができません。ということは、この現実世界の全てが幻想だということです。
そこにあるもの。それは、その夢のない世界を見ている「目撃者」だけなのです。それだけがリアル、ということです。
今日まで紹介してきた3つのテストは、すべて同じものを指しています。それは私たち自身を超えた、無形の「自己」、一切の形態と一つである純粋な空性、すべてのものをその根源的な一如の中に抱く、原初の「自己」。ウィルバーはそう言っています。
もし私たちが何かを行っていて、その究極の真実性を知りたいとします。その時、これまでの3つのテストを当てはめてみるといいです。
ウィルバーの言葉を借りましょう。
占星術? もしそれが、深い夢のない眠りのなかになければ、それはリアルなものではない。
狼と走る? もしそれが今から100年後になければ、それはリアルなものではない。
インナーチャイルドを癒す? もしそれが、自分の父母が生まれる以前に現前していなければ、それはリアルなものではない。
いかかでしょうか? ぜひ、このテストを利用して、本当の自分が何かを考えるきっかけにしていただけらと思います。
『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。
『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。
『STORY OF ZERO BOOK Ⅰ 〜ENCOUNTER〜』は全世界のAmazonで配信中です。日本のAmazonはこちらです。