SOLA TODAY Vol.426
ECというものが当たり前になってきた現代において、商品の受け渡しは最大の難関。再配達によって人件費や燃料費を無駄に消費することなく、スムーズに商品の受け渡しを完了することが急務の課題となっている。
宅配ボックスは最近のマンションには設置されている。ボクも先日宅配業者さんのインターフォンに出られなくて、宅配ボックスに置かれた注文品を受け取った。宅配ボックスがなかったら、再配達という手間をかけさせてしまうところだった。
けれども宅配ボックスだけに頼っていると、再配達問題はなかなか改善しない。そんな現状を受けて、EC最大手のAmazonがユニークなサービスを始めた。なんでも配送業者が玄関の扉を開けて、荷物を置いてくれるというもの。
留守中に他人が玄関を開けるなんて、個人的には拒否反応を覚えてしまう。だけどそんな先入観を一旦置いて、どのようなものか調べてみた。
Amazonが家の「中に」配送できる宅内サービス「Amazon Key」発表、今後はハウスクリーニングなどの事業者との連携も
アメリカでスタートしたこのサービスは、プライム会員なら利用できる。だけどそれだけではダメ。「Amazon Cloud Cam」という家庭用セキリュティカメラを機能させたサービスを利用する必要がある。
そして「Amazon Key」というスマートロックも追加購入しなくてはいけないらしい。ここまでやって、ようやくこのサービスを利用できる。面倒だと思うけれど、その内容を確認して納得した。
宅配ドライバーは、指定された時間に届け先を訪問する。するとスマートロックシステムによって、鍵が自動で開閉する。同時に利用者に通知がされて、スマートフォンでライブ映像を確認できる。つまり宅配ドライバーが玄関先に商品を置く以外に、余計なことをしないように監視できる。
なるほどね。これならかなりの問題は解決できるような気がする。この映像は録画されているので証拠にもなる。ドライバーもそのことを知っているから、緊張感は失くさないはず。意外にいいかもしれない。
このシステムは宅配だけでなく、他のことにも利用できるとのこと。例えば友人を留守宅に招待することも可能になる。民泊で部屋を貸し出すことにも利用できるかもしれない。
Amazonが視野に入れているのは、ハウスクリーニングらしい。このシステムを使って、利用者が留守でも掃除をしてくれる。単なる宅配システムとしてだけではなく、新しいビジネスチャンスとしてとらえているんだね。さすがだわ。
日本人にすると抵抗があるかもしれないけれど、いずれ導入が検討されると思う。それほど再配達は無駄が多い。日本の宅配において再配達をゼロに近づけるだけで、想像を絶する経済効果があると聞いたことがある。
これからの時代、こんなシステムが当たり前になってくるかもしれない。印象としては、ホテル暮らしをしているのと似ているよね。このシステムを導入することで、かえってセキリュティに対しての意識が高まり、防犯技術がより進化する可能性もある。アメリカでの反応が楽しみだなぁ。
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