未来を知ると、見方が変わる
また台風が近づいている。お昼のニュースを見ていると、沖縄はすでに暴風雨圏に入っていた。関西の最接近は明日の午後から夜にかけてかな?
この前の台風21号とよく似た進路なので、まだ普及作業中のところは大変だと思う。速やかに通過してくれるのを願うしかない。
我が家も明日は買い物予定なので悩むところ。今回は4日分の食料を買っていないので、できれば外出したい。でもあまりに雨と風がひどかったら、明日はなんとかしのいで月曜日に外出するしかない。
さて日本は台風だけれど、スペインでも嵐が起きている。今朝早くスペインのカタルーニャ州が独立宣言を可決した、というニュースが飛び込んできた。住民投票のあとどうなるか気にかけていたけれど、ついに英断したらしい。
それを受けてスペインはカタルーニャ州の自治権を停止。当然反発があるはずなので、スペインで暴動等が起きる可能性が出てきた。世界的に有名な観光地を抱えている地域だし、バルセロナは経済の中心地でもある。スペイン政府としては、簡単に「はいそうですか」というわけにいかないよね。
とにかく内戦のようなことにならないことを祈るしかない。スペインは過去にも内戦を経験しているから、ちょっと気になるところ。関西人が日本国から独立する、というような意味合いとは全然ちがうからね。民族の独立意識というものは、日本人には理解しがたいところがある。
個人的には独立を応援したい気持ちなんだけれど、どうなることやら。未来のことはわからないから、スペインの将来にとって何が最適な選択なのか悩むところだろう。だけどもし未来がわかっているとすれば、今の行動に影響を与えてしまうかもしれない。
午後からある映画を観ていて、未来を知ることで、それまでと見方が変わることを実感した。
『ハリーポッターと炎のゴブレット』という2005年の映画。昨日民放の地上波で放送されていたので、久しぶりに鑑賞してみた。
このシリーズは当然ながら原作をすべて読んでいるし、映画も全作品を映画館で観ている。さらにDVDになってからでも、数え切れないほど観ている。特にこの映画は妻のお気に入りで、ホグワーツが魔法学校としての明るさをかろうじて保っている最後の作品だと思う。
これ以降のシリーズは、おどろおどろしくなっていく一方だからね。ちなみにボクが個人的にもっとも好きなのは『謎のプリンス』かな。なぜならスネイプ先生の大ファンだから。
さて久しぶりにこの映画を観ていて、以前と感想が変わっているのに気づいた。それはセドリックという青年に対する気持ち。
なぜならボクは未来を知ってしまったから。
『ハリーポッターと呪いの子」という物語がある。37歳になったハリーと子供たちが活躍する、このシリーズの続編。ハリーの子供たちは、過去を変えることでトラブルを起こしてしまう。それはセドリックを死なせないということ。
詳細は触れないが、ある事情があって『炎のゴブレット』で殺されたセドリックを助けるというパラレルワールドを発生させてしまう。あの真面目な好青年は、実は闇の魔法使いになる要素を持っていた。彼は恐るべき存在となって、世界を恐怖におとしいれてしまう。
初めて『炎のゴブレット』を観たとき、セドリックはとてもいいやつで、死んだことが気の毒だった。そしてハリー自身も、常にその罪悪感に苦しんでいる。ところがもしセドリックが生きていたら、大変なことになっていた。
そう思ってこの映画を見直すと、まったく感想が変わった。セドリックは気の毒だけれど、ここで死ぬ運命だったんだと納得できた。もし生きていれば、彼自身も、彼の父親も苦しんだと思う。そしてハリーはヴォルデモートに負けていた。
不思議なもんだよね。まったく同じ映画なのに、未来を知ったことでちがった印象を持つ。そしてセドリックが、実は激しやすい性格だと感じさせるシーンもあった。この段階で作者がセドリックの未来を考えていたとは思えないけれど、どこか頭の隅にあったのかも。そう思うとちがう意味で面白かった。
ということで来週は『不死鳥の騎士団』が放送されるので、これまた久しぶりに観ようと思う。新しい発見があるかもしれないね。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。