SOLA TODAY Vol.736
人間は嘘をつく生き物。他人を騙すためだけでなく、相手を傷つけないための嘘だってある。もし生まれて一度も嘘をついたことがないと豪語する人がいたとしたら、その人は自分が大嘘つきだと公言しているようなもの。
でもどれだけ科学が進歩しても、人間が嘘をついていることを証明することはできない。
嘘発見器は嘘だった!?ポリグラフ検査器はまったく嘘を暴けていない。その真実と歴史について
少し古いアメリカの映画やドラマを見ていると、必ずと言っていいほど出て来る嘘発見器。スパイ容疑の人間にポリグラフをかけるシーンは何度も見ている。訓練されたスパイに嘘発見器は通用しない、という場面もお決まりになっている。
ところが訓練されたスパイでなくても、嘘発見器は通用しない。
現代のアメリカでは、嘘発見器の結果が裁判に証拠として認められていないそう。つまり嘘発見器の結果は嘘だということwww
なかなか面白い記事だった。基本的な仕組みは100年ほど前に完成していたそう。だけど当初から結果に疑問を持たれていて、1960年代には人間の嘘を見抜くことはできないという論文が発表されている。
それでも嘘発見器は最近まで証拠として使用され、1987年に49人の命を奪った殺人鬼が嘘発見器の検査をパスしたことで、判決は20年も遅れることになったらしい。
嘘発見器に問題があるわけじゃない。設計されたとおりに動いている。2015年の研究でも、嘘発見器の機械としての性能は問題ないと発表されている。ただ、脈拍、血圧、呼吸や汗の量で、人間の嘘は見抜けないということ。まぁ、そりゃそうだろうね。
たとえばメンタリストDAIGOなら、ほぼ完璧に嘘を見抜けるだろうとボクは思う。だけどその結果を裁判で証拠として使うことは無理。
結局は、人間が嘘をついていることを証明するのは難しいということ。せいぜい、国会や裁判所での証言が偽証罪になることを通告して脅すくらいしかできないのだろう。だからこそジム・キャリーの『ライアー・ライアー』という映画が面白いんだよね。
もし人間が嘘をつけないとしたら、この世界から小説や映画は消えて行くだろう。だから嘘は人間にとって、必要不可欠なものかもしれないなぁ。
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