現代の最強アイテムは情報
昨日、安倍首相が辞任を表明された。ボクの記憶にある限り最高の総理だと感じていたので、本当に残念で悲しい。おそらくもっとも悔しい想いをされているのはご本人だろう。持病の不安を抱えながら、よくここまでやってこられたと思う。お疲れ様という言葉しか出てこない。
ということでポスト安倍ということが話題になるのは当然。日本の場合は国の代表を国民が直接選べない。それゆえ傍観するしかないので、さまざまな憶測や予測が飛び交うのだろう。
ボク個人として期待しているのは河野太郎さん。外務大臣のころからツイートをフォローしていて、河野さんの政治家としての真摯な態度に好感を持っている。そして防衛大臣になっても、国益を重視して言うべきことを口にされてきた人だと思う。
そして昨日ある記事を読んで、さらにその意を強くした。
「ファイブ・アイズ」によって国民のプライバシーが侵害される危険性はあるのか?
『ファイイブ・アイズ』って何? まるで映画のタイトルのようなかっこいい響きがする。これは国家間における諜報機関の協定のことだと初めて知った。
その始まりは1946年のアメリカとイギリスの協定。それから現代に至るまで、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドが加わっている。協定に参加している組織は、アメリカの国家安全保障局(NSA)、イギリスの政府通信本部(GCHQ)、カナダの通信保安局(CSEC)、オーストラリアの信号総局(ASD)、ニュージーランドの政府通信保安局(GCSB)の5機関。それで『ファイブ・アイズ』と呼ばれているそう。
今年の8月14日、河野防衛相がこの協定にふれ、「日本も近づいて『シックス・アイズ』と言われるようになってもいい」と語った。日本の閣僚として、ここまで明確に諜報機関の重要性を表明した人はいない。これはとても大切なことだと思う。
現代社会において最強のアイテムは、言うまでもなく情報。だから協定している国が力を合わせることで、国際危機に関わる情報をより早く、より正確に入手できる。それは国家運営において、経済や軍事にも強く影響を及ぼす。いまや情報を制することができないと、国家としては成り立っていかない。
このことを自覚して、かつ正式に表明した河野太郎さんは素晴らしいと思う。彼のように国際的な視点を持つ人が、国家のリーダーとして活躍してくれたらと願うばかり。ただ自民党派閥の数合わせが優先されるから、どうなるかはわからないけれどね。
もちろん情報というのは両刃の剣でもある。過度な情報収集は個人のプライバシーを侵害し、最悪の場合は情報操作や冤罪の温床にもなる。事実を隠蔽することで、権力者の都合のいいように情報が捏造される危険もある。
だからといって手をこまねいていると、気がついたときには世界からの情報が遮断され、真っ暗闇のなかにいるようなことになってしまう。ぜひともこうしたことに前向きな意識を持っている人が、次の総理になられることを願っている。
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