日本エネルギーの切り札
ウクライナ危機の影響で、天然ガスや原油等のエネルギー資源が高騰している。ロシアへの経済制裁は徹底するべきなので、日本としても我慢のしどころだと思う。
こんな状況だからこそ、脱炭素の目標を達成できる原子力発電所を再稼働するべき。設備や技術者が健在なうちに再稼働しないと、取り返しのつかないことになってしまう。ウクライナや支援している欧州の後押しをするためにも、原子力発電所の再稼働を本気で検討してほしいと願う。
もちろんエネルギー問題は、あらゆる方面に向けて検討を進めていくことが肝心。資源の少ない日本にとって、それは切実な問題だから。もし日本独自のエネルギー源を確保するとしたら、何があるのだろう?
昨日ある記事を見て、もしかしたら日本製エネルギーの切り札になるかもと感じた。
世界を変えるテクノロジー、「台風の制御」実現は遠い未来ではない【未来予報図02】
そのエネルギー源とは台風。毎年夏から秋にかけて、日本には台風がやってくる。いつも台風が近づくたびに感じるけれど、あの莫大なエネルギーをどうにかできないのかと思ってしまう。大雨を降らせ、暴風で建物を破壊し、土砂崩れや浸水によって被害をもたらすだけなんて辛い。
ネガティブな面を見ると近づいて欲しくない台風だけれど、あのエネルギーを破壊以外のものに応用できないものだろうか。そんな研究が実際に進んでいるそう。
まずはパワーを制御する方法。実はアメリカで1969年に実験が行われている。ハリケーンの目の外側の雲にヨウ化銀を撒くことで、最大風速を50m/sから35m/sに制御することに成功していた。ただし当時の技術では、実験のせいで台風の進路が変わることが懸念された。それで中途半端に終わっている。
でも昨年、日本では横浜国立大学に台風科学技術研究センターが設立された。最新の科学を駆使することで、台風の制御が手の届くところまで来ているらしい。台風の中心に氷を撒くことで、台風の勢力を抑制することがコンピュターでシミュレートされているそう。
風速を3m/s減少させることができれば、建物被害は30%ほど抑えられる。金額にして1800億円もの経済損失を軽減できるとのこと。これだけでもかなりの価値になる。人命の損失を防ぐことにもつながるだろうと思う。
さらに制御された台風で発電も可能らしい。無人の台風発電船をヨットのように台風の風で前進させ、船体後部に取り付けられたスクリューを船の前進によって回転させることで発電する仕組み。台風のエネルギーはとてつもないので、かなりの発電量が見込めるそう。
こうした事業を気象庁が管轄することで、台風の制御技術を海外へ輸出したり、発電した電気を売ることで収入とする計画も立てられている。台風の到来が避けられない日本だからこそ、あのパワーを利用できればエネルギー政策に貢献できるような気がする。
あと日本に多いのは地震。あれだってとてつもないエネルギー。台風とちがって予測が難しいので、エネルギーとして還元するのは難しいかな? だけどもし地震の規模の制御とエネルギー化が可能となれば、日本はある意味資源を獲得したようなもの。もちろん被害を最小限に抑えることが前提だけれどね。
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