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高羽そらさんインタビュー

ガストンとの対話 Vol.30

ガストンさん、シラスの美味しい時期ですね。漁港近くだと生シラス丼が食べたくなりますが、釜揚げシラスも美味しい。熱々のご飯に乗せて、ちょっと醤油をたらすだけで絶品ですよね。

「わはは、お前さんにしては珍しく変化球での問いかけだな。何が聞きたい?」

シラスを食べる時、いつも思うことがあります。サンマを食べたとしたら、一匹でお腹いっぱいです。でもシラスを食べると、数え切れないほど食べないとお腹が満ちません。どうも大量殺戮をしている気分なのですよね。

「つまり命の重さについて知りたいのだな。シラス一匹の命とサンマ一匹の命の重さは同じだ。全ての命は平等だよ」

やはりそうですよね。命には変わりありません。だとすれば、植物を含めて命を食することは避けられませんが、絶多数としてより少ない消費を意識するべきなのでしょうか。この場合だったら、サンマを選択するべきなのかなぁ。

「ひとつひとつの命は平等だが、ただ数だけを意識するのはどうかな? この問題は頭で考えて結論が出ることではない。人間それぞれの生き方に関わってくるものだ。たとえば、自分の生活のためにシラス漁をしている人がいる。その一方で、自分の楽しみのために猟銃を持って一匹の鹿を撃ち殺した人がいたとする。お前さんはどう思う?」

そうなれば数という意識がぶっ飛びますね。圧倒的に猟銃を持っている人間に怒りを感じます。

「では聞くが、お前さんは学生時代に屠殺場を見学したことがあるな。そこで働く人は自分が直接食べるためではない家畜の命を、毎日大量に奪っている。慣れてくればただ機械的に処理をしていくだけだ。さぁ、先ほどの猟銃を持った人間と比較してみろ」

どちらも望ましく感じませんが、やはり屠殺場に憤りを感じます。こうなると数を意識してしまいますね。

「そしてその食肉をお前さんたちは食っておる。簡単に答えの出ない問題だと理解できるであろう?」

そうですね。命について考えば考えるほど、わからなくなってきました。

「人間の命でも同じことが言える。目の前に死にそうな人がいたとする。ところが助けるのに10分必要だとする。だがその向こうに5分以内なら助けることのできる人間が2人いたとする。お前さんならどうする。目の前の命を救うか。それとも数を重視して2人の命を救うか?」

もうダメですね。完全に思考停止です。

「それでいい。さっきも言ったが、頭で考えて出る答えではないのだ。必死で生きる人間が、その瞬間にやれることをやるだけだ。ただ大切なのは、命の重さについて悩むことを忘れないことだよ。答えは出なくても悩むことは必要だ。その究極的な葛藤を世に問うこともできる」

物語の執筆を通じてですね!この問題を忘れないためにも、必ず物語のテーマに取り上げたいと思います。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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