今日の言葉 9月22日
『脳が精神を生み出す』
精神とは何でしょう? 私がこのように問うたからと言って、私からの答えを期待しないでください。ご自分の精神を眺めてください。ご自身の思考様式を観察してください。私がお話しているのは、単なるほのめかしであって、真実在(リアリティー)ではありません。真実在は自分で経験しなくてはなりません。言葉や記述、シンボルは現実のものとは異なります。扉という言葉は、言うまでもなく、扉そのものではありません。
そこでです、精神とは何でしょう? 言うまでもなく、精神とは私たちの気づき、あるいは意識全体のことです。それは私たちという存在の全体的なあり方であり、私たちの思考プロセス全体であります。
精神とは脳の産物です。脳が精神を生み出しているのです。脳がなければ精神はありません。しかし精神は脳とは別個のものです。精神は脳の所産です。脳、すなわち感覚の一つ一つ、喜びや痛みという感情の一つ一つを記録する脳、細胞組織を持ち、あらゆる反応を示す脳が、私たちが精神と呼んでいる代物を生み出しているのです。そうは言っても、精神は脳とは別個のものですが、
このようなことを受け入れる必要はありません。ご自分で試してみてください。そうすればご自分でお分かりになることでしょう。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜