今日の言葉 10月11日
『活動的で静かな精神』
本当に静まり返っている精神は、びっくりするほど活動的で生き生きとして、力強いものです。しかしとりわけ何かに対して、というわけではありません。言葉から自由である精神、つまり、経験や知識から自由であるこのような精神のみが、真理なるものを知覚することができます。このような精神には時を超えた直接の知覚があるのです。
このような精神は自由であるに違いないのではありませんか? 何かから自由であるのではありません、単に自由であるのです。何かから自由である精神は自由な精神ではありません。このような自由、すなわち何かからの自由とは反応にしかすぎず、自由ではありません。自由を求めている精神は決して自由ではないのです。
しかし解釈したり、咎めたり判断したりしないで、事実をありのままに理解している時の精神は自由であります。そして自由であるこのような精神は、諸々の経験を抱えながら、百日生きていようが、百年生きていようが、無垢なる精神であるのです。何かから自由であるからではなく、それ自体が自由であるが故に、このような精神は無垢なのです。真理なるもの、時を超えたものを知覚できるのは、このような精神だけです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜