SOLA TODAY Vol.765
『死』のシミュレーションを経験できるとしたら、あなたはトライするだろうか?
『ゼロの物語』に少し書いたけれど、ボクは明晰夢のナイトスクールで経験したことがある。教師の立会いがなければできないもので、一歩まちがえば本当に死んでしまうほど危険だと説明を受けた。たしかにリアルな体験なので、その恐怖感はすさまじい。
だけど明晰夢を見なくても、現代社会では『死』を経験することができる。それはVR(ヴァーチャル・リアリティ)を使ったもの。
VRで断頭台に……刃が落とされた瞬間ユーザーに起きた“異変”
VRは様々な企業が研究を進めていて、ゲームセンターのような施設でVRを体験できるようになった。自宅でも使えるような機器が提供されているので、これから先は需要を伸ばしていくと思われる。
最近のVRは進化していて、現実世界だと思えるほどのものになりつつあるらしい。人間というのは心に翻弄されやすい。もし仮想現実を事実だと認識すれば、肉体にまで影響を及ぼす可能性がある。
この記事で紹介されているVRでは、ギロチン体験ができるそう。詳しくはリンク先の記事を見てもらればわかるが、かなりリアリティが高い。それゆえ経験した人は、自分が死んだように思うとのこと。記事から抜粋してみよう。
『刃が身体に触れた瞬間は、「ぐえっ」という声と首元への強烈な触覚と共に、意識が遠くなってしまったとのこと(ワールド側の仕様で、アバターの首から血が流れるようになっています)。全く動けなくなってしまったnarihara氏を心配した友人たちが駆けつけ、声を何度もかけたところ意識が復活。しかし、手足は痺れた感じがし、冷や汗が止まらず、立とうしても立てなくなってしまったそうです』
『体験後は「斬首される瞬間の息苦しさと意識が飛ぶ感じや、頭がボーっとするような感覚などが30分ほど続いた」としており、VRでの体験が現実の身体に影響しているようです。そして、「本当に怖い思いをしたため、二度と行きたくない」「お試しでも絶対にやってほしくありません」とコメントしています』
これは強烈だよね。本当に首が飛ばされたような感覚になるらしい。そして意識まで失ってしまう。この体験者が語っているように、お試しでもやらないほうがよさそうだ。もしかしたら、本当にショック死してしまうかも知れない。
まぁ、そもそもボクたちが現実だと思っている世界は、ある意味VRのようなものだと感じている。だから心が作り出したものは、現実と同じことになると思う。VRを開発している人は、このことについて真剣に考えるべきかもしれない。
ボクがこの記事を読んで思ったのは、こうした技術が死刑囚に応用できないかということ。VRによる死刑ということを、真剣に考えてもいいように思う。死刑制度に反対しているけれど、VRによる『死』の経験が犯罪者を更生させるきっかけにならないだろうか?
でもVRだと知っていたら無理かな。現実の人生だってVRだとわかってしまったら、真剣に生きないかもしれないものね。
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