SOLA TODAY Vol.410
衆議院選挙が公示されて、街では選挙カーから放たれたうぐいす嬢のハイテンションな声が飛び交っている。今回の選挙は民進党が事実上解党したことで、かなり面白い様相になった。
なかでも注目を浴びているのが小池都知事が代表となった希望の党。都知事選で都民ファーストの旋風を引き起こした小池さんだけれど、公示を過ぎて希望の党の支持率が当初より低下している。ボク個人としては、予想どおりだけれどね。正直に言って、政党としての機能は設立当初から破綻していると思う。
最新の世論調査を見ると、そのあたりの雰囲気がよくわかる。ちょっと面白い記事を見つけた。
「売り手市場が続いてほしい」——20代が希望の党より自民党を支持する理由
この記事が興味深いのは、年代別の支持政党をわかりやすく分析したこと。
希望の党が話題になっていて、全年代を合わせると自民党が34%、希望の党は19%となっている。でも50代ではどちらの支持も25%で並んでいるが、18才〜29才では、自民党支持は5割強で、希望の党は1割という数字。圧倒的に自民党が高い支持を受けている。
安倍さんと小池さんとで、どちらが首相にふさわしいかというアンケートでは、30代以下では安倍さんを選んだ人が57.4%だったのに、60代以上では39.8%と落ちている。自民党が若い世代から支持されていることがよくわかる。
この記事ではその理由として、アベノミクスによる就職の売り手市場があげられている。アベノミクスによって業績を上昇させた企業は、雇用者を増やしている。その好影響を強く感じている若い世代は、労働者の売り手市場が続くことを望んでいるらしい。
さらにこの世代は、中学生のころに民主党政権の失敗を目の当たりにしている。経済政策だけでなく、東北の震災の際に対応のまずさもマイナスの要素となっている。さらに他国に対して弱腰になったことで、竹島や尖閣諸島に関する国際トラブルを複雑化させてしまった。
それゆえ毅然と対応する安倍首相に対して好感を持っていると同時に、他の政党では任せられないから自民党を支持するしかないという、消極的な意味でも支持されているらしい。
ボクがとても興味深く思ったのは、一般的に保守政党だと思われている自民党と維新の会が、若い世代にはリベラルとしてうつっているらしい。これはボクもまったく同じ意見!
リベラルを名乗っている共産党や立憲民主党が言っていることは、従来のやり方を守ることばかり。憲法改正に関する議論がそのいい例だと思う。戦後にアメリカから押し付けられた憲法を必死で守ろうとするのが共産党や立憲民主党で、今の日本の現状に合ったものに改正するべきだと主張しているのが自民党や維新の会。
どちらが保守でリベラルかは、感覚として若い世代の言っていることは正しいよね。投票日までは残すところ10日。ボクは近いうちに期日前投票に行く予定。さてさてどのような結果になるか、今回の選挙はとても気になるし楽しみにしている。
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