ロシアは世界を本気で怒らせた
ついにロシアは本気で世界を怒らせた。ここ数日報道されているように、ロシアがウクライナの首都キーウ近郊において、一般市民を殺害して遺体を放置した写真や動画が配信されている。すぐにアカウントを凍結させるTwitterでさえ、これらのツイートに制限をかけていない。それほど重大なことだと認識しているからだろう。
報道によって数字の違いはあるけれど、少なくとも数百人の市民が殺されている。女性や子供を含め、手を縛られた状態で銃殺されたいたらしい。これらの行為は明らかに戦争犯罪であり、これまで慎重な態度を見せていた国でもロシアを非難する声明を出している。
日本の岸田首相もロシアの行為を戦争犯罪だと明言した。EU諸国や国連はウクライナへのジェノサイドだとして、戦争犯罪を立証するための手続きや証拠固めを進めるとのこと。経済制裁を強化する動きも出ている。ロシアは木材の輸出国だけれど、ロシアからの木材輸入がストップされそう。
このままでは経済制裁だけですまないかもしれない。ロシアは完全に一線を超えてしまった。国際的に孤立するのは確実で、経済だけでなくスポーツや文化活動からも完全に締め出されていくだろう。ロシアの国民は気の毒だけれど、プーチンを大統領にしてしまったことの責任は避けられないと思う。
ロシアの蛮行によって、世界は緊張度を高めている。軍縮を進めてきたドイツは、すでに軍備拡張の方向を打ち出している。そしてこれまで中立を保ってきたある国も動きを見せている。
その国とはフィンランド。ボクはこの国の名前を耳にするだけで、すぐにムーミンが頭に浮かぶ。どこか平和なアニメ世界のイメージだけれど、国境を接してきたフィンランドはロシアと確執を抱えている。
リンク先の記事によると、1917年にロシア帝国から独立したフィンランド。1300キロにわたって国境を接しているので、独立してもロシアの影響を無視できない。第二次世界大戦ではソ連と戦火を交えている。その際に東部カレリア地方など、国土の1割を奪われた。
そのためにソ連を刺激する政策を避けてきたそう。経済的にはEU諸国と同調しつつ、ロシアに忖度してNATOには加盟していなかった。ところが今回のロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ロシア脅威論が高まっているらしい。
リンク先の記事によると、『少数派だったNATO加盟支持は、2月の侵攻開始直後の世論調査で初めて過半数(53%)を記録。3月半ばには62%に達した』とのこと。フィンランド政府は慎重な姿勢を保ちながらも、NATO加盟論議を進めていく方針。
今回のウクライナ市民殺害の報道によって、さらにNATO加盟を支持する人が増えるだろう。ロシアは市民殺害を否定しているけれど、その弁明を信じるのは一部のロシア国民だけだろう。ここまでやってしまったロシアに対して世界各国が手をこまねいているだけだとしたら、人類の未来には暗澹たる世界しか待っていないと思う。
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