参道
幼い頃、お祭りや初詣で神社を訪れる時の楽しみは、屋台のお好み焼きでした。
当時のお好み焼きは、今のようにたっぷりのキャベツやタマゴを落としたものではなく、薄くて丸い小麦粉の皮に生姜や青のりなどわずかな具を乗せただけのものでした。要するに、それに塗ったソースを味わっていたようなものです
だから100円、値段も今の立派なお好み焼きと比べると段違いに安かったものです。当時の私にとっては高価でしたが
初詣に行った、布施弁天の参道は、長くはないけれどぎっしりと屋台がずらり。
朝の9時半前でも、出来上がったチョコバナナ、焼きあがったお好み焼きがあり、かなり驚きました
お好み焼きは、やっぱり立派で、1枚500円。1枚食べたらお腹いっぱいになるボリュームです。100円のお好み焼きに、100円のあんず飴(すもも)が定番だった私の幼いころとは、ラインナップや価格帯が違うようですが、目をキラキラさせてその前を通る子供の様子は同じ。
大人になった今、神社を訪れる楽しみのひとつは、そんな風景を眺めることです
八百万の神や妙見大菩薩も、そんな姿をほほえましくご覧になっていたことでしょう。